韓国ペット用品製造業者「ハウルポッド」は、サムスン電子のデザイナーだったアン・ジュングン氏、イム・ドンリュル氏が創業したスタートアップだ。
サムスン電子でテレビデザインを担当していた2人は、画一化されたペット用品市場でチャンスをうかがい、「ペットオーダーメード型の製品生産」事業を具体化した。
ペットの行動パターンに基づいたオーダーメード型のデザイン製品を生産する。そのためにペットセンターを運営してペットの行動の専門家を養成し、デザイナーとも協業した。
これまで人間だけが享受していたデザインの特典。これをペットも享受すべきだというのが「ハウルポッド」のコンセプトだ。
ハウルポッドは2015年11月にブランドを発売して以来、犬の習性に着眼して作った小屋「ハウルリー」を代表製品として前面に押し出した。これにより、2016年、ペットの小屋として初めて「レッドドットアワード」を受賞した。
2019年には「モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH)」傘下の老舗百貨店「ル・ボン・マルシェ」にポップアップストアを出すなど成果を上げた。
会社が成長し、仕事が増えるにつれ、人材もさらに必要になった。
単純な製品デザイン・生産にとどまらず、ペット対象サービスまで事業領域を拡大する――この会社の構想を実現するには、デザイナーの採用は必須だった。
だが、新生スタートアップには1~2人であれ人件費が増えるのは負担だ。ハウルポッドはこうしたジレンマを、韓国デザイン振興院(KIDP)の「製造企業デザイン人材支援事業」で解決した。
(つづく)
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