2024 年 12月 22日 (日)
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物価高に高金利…韓国で宝くじ売り場がにぎわう悲しい事情

大邱のロト販売店に市民が列をなしている(c)news1

韓国で新年から宝くじ売り場がにぎわっている。ロシアのウクライナ侵攻や、原・副資材価格が急騰し、物価高・高金利・ウォン安が庶民の家計を襲うと、糸のような希望を宝くじで求めようとする悲しい都市風景といえる。

大邱(テグ)市西区のあるロト販売店。12日、宝くじを買うため老若男女問わず行列ができた。販売台の職員は押し寄せる客を迎えて、水を一口飲む時間さえない様子だった。この販売店は過去に1等当選者が数人出てきて、いわゆる「明堂(ミョンダン)」と呼ばれる。

1日1000人以上訪れると推算され、職員は「午前8時から翌午前0時まで運営する。9人が4時間ほど順番に勤務する」という。

ロトの宝くじ購入者たちの事情も多様だ。

血圧の薬がいっぱい入った封筒を持ったまま番号を押していた人は「体が悪く、子供たちにあわせる顔がない。ロトに糸のような希望をかけている」と話した。

ネイルショップを運営するという20代女性は「ネイルアートの価格を2万ウォン(約2000円)台に下げたにもかかわらず、お客さんが日増しに減り、景気低迷を全身で体感している。明堂と呼ばれるこの販売店の前を通るたび、立ち寄って希望を夢見る」と話した。

企画財政省の宝くじ委員会によると、昨年の宝くじ販売額は6兆4292億ウォン(約6680億円)で、前年(5兆9753億ウォン)より7.6%増加した。年間宝くじの販売額が6兆ウォンを超えたのは昨年が初めて。

(c)news1

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