中国の新型コロナウイルス感染が急拡大するなか、韓国の製薬会社に対する中国側の風邪薬輸出要請が相次いでいる。韓国製薬大手の関係者は「国内需要にも耐えられない状況であり、応じるわけにはいかない」と苦渋の表情だ。
韓国の製薬会社関係者によると、製薬会社の大部分が風邪薬の生産ラインをフル稼働しているという。ただ、これ以上の生産は難しく、一部で品薄現象が起きている。
解熱鎮痛剤など一般医薬品は、薬局で簡単に購入できる。そのため、医師の処方が必要な専門医薬品に比べて、輸出手続きのハードルは高くない。したがって、専門薬より、一般薬を重点的に扱う製薬会社に輸出要請が集中的しているという。
韓国でも新型コロナ再流行やインフルエンザの同時流行で風邪薬が十分でない状況だ。加えて、風邪薬を大量に買い入れて中国に持っていく「運び屋」に対する懸念も高まり、韓国政府も風邪薬の需給管理に神経を尖らせている。
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