韓国で電気自動車の火災事故が相次ぎ、消費者の懸念が高まっている。カーボンニュートラルのために電気自動車の販売が必須となった自動車メーカーに問題の早期解決を求める声が高まっている。
ソウル市江北区(カンブクク)樊洞(ポンドン)の住宅街の路地で26日、充電中の電気自動車で火災が発生し、約8時間後に消し止められた。人命被害はなかったが、近隣住民が避難する騒ぎになった。電気自動車は中型ワゴン車モデルで、主にコミュニティバスや通学バスとして利用される車両だ。
同日午前には釜山(プサン)で、走行中だった米テスラ「モデル3」が燃える事故があった。消防本部によると、車から焦げ臭い匂いがして煙が出たため、運転手が119通報した。けが人はなかったが、車両は全焼した。
バッテリーに対する衝撃がなかったにもかかわらず、充電中や走行中に火災が発生することが繰り返されたことで、消費者の懸念は高まっている。電気自動車の場合、一度火災が発生すると火を消すのが困難である点も不安を高める要因になっている。
火災の原因もはっきりしない例が多い。電気自動車に使われるリチウムイオンバッテリーパックが損傷すると、内部温度が瞬間的に800度程度まで達して火が広がることがある。ただ、動いていない車から炎が上がるなどの事故も発生しており、原因究明が容易ではない。電気自動車の火災45件のうち11件が原因不明で、今年上半期中でみれば14件のうち半数(7件)に上る。
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