韓国の今年のベストセラーは小説が強気を見せた。キム・ホヨンの小説「不便なコンビニ」は1、2巻を合わせて出版界で成功の象徴と言えるミリオンセラー(100万部)となり、「良い話は力がある」という事実を再確認した。
OTT(動画配信事業者)コンテンツへの急浮上、国際文学賞候補選定・受賞で弾みがつき、韓国文学の英訳書の販売も急激な上昇傾向を見せた。断然目立つ作品にはイ・ミンジンの「パチンコ」がある。
◇出版市場の成長が続く
教保文庫が最近公開した「2022年年間図書販売動向・ベストセラー分析」報告書によると、オフライン売り上げは前年対比5.2%増加した。
チャンネル別の販売割合はオフライン販売が40.7%(前年対比+1.2ポイント)、モバイルとウェブを合わせたオンライン販売が59.3%(前年対比-1.2ポイント)を示した。
分野別では、新型コロナウイルスの影響でしばらく停滞していた旅行分野が50%近く、急成長した。また、自己啓発と科学分野への関心も高まった。
半面、昨年56%も急成長した漫画分野は今年4.8%と低迷した。昨年22.1%成長した経済・経営分野も同様に、今年はマイナス13.7%と振るわなかった。就職・受験書などの学習書も-7.7%だった。
主要購入読者の年齢層は引き続き高くなっていることが分かった。40代以上の読者の割合は35.9%で昨年より増えたが、30代以下の読者の割合は昨年44.8%から今年42.3%に減った。
性別、年齢別では、最も高いシェアを占めたのは40代の女性読者で、割合は24.7%を記録した。
◇ベストセラー動向
今年のベストセラー1位にはイ・ホヨンの長編小説「不便なコンビニ」が名前を載せた。この本は1、2巻を合わせて出版界で成功の象徴と言えるミリオンセラー(100万部)にもなった。
2位は自己啓発書である「逆行者」(チャ・チョン)、3位は小説「ハルビン」(キム・フン)、4位は政治・社会で「恋しさは誰にでも生まれるものではありません」(パク・クネ)、5位は小説「別れの挨拶」(キム・ヨンハ)がそれぞれ占めた。
6位は経済経営書「金持ち父さん貧乏父さん」(ロバート・キヨサキ)、7位は小説「ダラグード夢の百貨店」(イ・ミエ)、8位は人文書「イ・オリョンの最後の授業」(イ・オリョン)、9位は小説「魚は存在しない」(ルールー・ミラー)、10位は小説「いらっしゃいませ、ヒュナムドン書店です」(ファン・ボルム)の順だった。
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