知的財産権(IP)コマースは、海外のコンテンツ強者が早くから注目してきた収益モデルだ。
韓国コンテンツ振興院の報告書によると、IPコマースを包括する「キャラクター・ライセンス部門」のグローバル市場規模は昨年、約3000億ドル(約41兆円)で、コンテンツ市場全体の10.8%だった。特にコンテンツ最強国である米国の昨年の市場規模は約1625億ドル(約22兆円)で、世界のキャラクター・ライセンス市場の過半数を占める。
代表走者はディズニーだ。ディズニーは80年にわたりミュージカル、ゲーム、公演などのコンテンツに加え、テーマパークやホテル、リゾート、クルーズなどIPの物理的空間を拡張してきた。世界12カ所のディズニーテーマパークには年間約1億人が訪れ、映画で見たシーンをアトラクションとして体験している。
特に2009年のマーベル・エンターテイメント買収は、ディズニーのグッズやコマース分野をアイアンマンやスパイダーマンなどのヒーローの世界観まで広げた。
漫画・アニメ天国の日本も、数多くの人気キャラクターをベースに国内はもちろん輸出でもキャラクター商品の成長を続けている。
一例として、2019~20年に日本キャラクター市場を主導したアニメ「鬼滅の刃」は、1億部を超える単行本売り上げはもちろん、テレビ、アニメ、劇場版、ミュージカルに続き、フィギュア・ファッション雑貨・文具などのグッズを含め、多様なメディアミックスを披露した。
こうした状況に比べると、韓国は初歩的な段階だ。
経済協力開発機構(OECD)のIP使用料収入・支給現況によると、韓国が昨年、IPで稼いだのは80億7000万ドル(約1兆1047億円)。同時期、米国は韓国の15.5倍、日本は5.9倍だった。K-コンテンツブームを考え合わせれば、奮闘が必要だ。
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