ドラマ・映画をはじめとする韓国作品がグローバルコンテンツ市場を席巻し、これを活用した知的財産権(IP)ビジネス市場が注目されている。その中でも「グッズ」に代表されるIPコマース市場は、K-コンテンツ企業にはチャンスととらえられている。
K-コンテンツに対するグローバル固定ファン層が厚くなったため、ディズニーや日本アニメーションに劣らないIPコマース成長が可能ではないかという期待感がある。
韓国の娯楽大手CJエンターテインメント(CJENM)によると、韓国の人気テレビアニメシリーズ「シンビアパート」に関連したIPコマース商品はこれまで計519種発売され、累積売上額は3000億ウォン(約315億円)に達する。シンビアパートはアニメーションとしてリリースされた後、デジタル、ゲーム、劇場版、オフラインイベント・グッズなど、シンビアパートの“ユニバース”を広げ続けてきた。韓国では数少ないコンテンツIPのビジネス拡張例といえる。
IPコマースは、コンテンツと連携した実物商品を企画・デザイン・製作し、流通する事業だ。CJENMのIPコマースチーム関係者は「視聴者は実生活で“自身が好むコンテンツを保管する消費者”に生まれ変わる。こうしたブランド経験は顧客生涯価値を高め、好循環を形成する」と分析する。
顧客生涯価値(LTV)は、顧客がある企業との取引開始から終了までの期間(顧客ライフサイクル)に当該企業にもたらした利益の累計を示す。
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