韓国の乳業大手「南陽(ナムヤン)乳業」がイメージ立て直しのため、社員満足度から引き上げを図っている。今年採用の新入社員の初任給を4100万ウォン(約430万円)以上とし、各種福祉も充実させているようだ。
南陽乳業をめぐっては2010年代前半、他社に対する攻撃的なマーケティングや、営業社員による代理店主への暴言などで不買運動が起きた。新型コロナウイルス感染が拡大した際には、自社のヨーグルトを「新型コロナを消す」などと発表し、不買運動に拍車をかけた。さらに、「ミルク姫」とも呼ばれた創業者の孫娘が、覚醒剤使用で有罪判決を受けるという失態もあり、同社に対するイメージは地に落ちていた。
南陽乳業は今年7月、厳しい経営環境を克服するため、3年ぶりに公開による定期採用を実施して新入社員を招き入れた。この時に掲げたのが4100万ウォン以上という初任給と各種の福祉だ。
求人・求職プラットフォーム「サラムイン」の「2022年正規職採用計画調査結果」によると、韓国の新入社員初任給の平均は2968万ウォン。大企業は3422万ウォン、中小企業は2893万ウォンだ。南陽乳業はこれを大きく上回る。
南陽乳業の全体の平均年俸も6032万ウォン(約632万円)。「毎日(メイル)乳業」の平均年俸は6656万ウォン、「農心(ノンシム)」は5115万ウォン、「ロッテ製菓」は5465万ウォンであり、他社と遜色ない。食品業界の平均は3854万ウォン。
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