2024 年 12月 23日 (月)
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今年も応援戦のない修学能力試験

午前6時30分ごろ、ソウルの女子高校前で受験生が保護者に挨拶をしている©MONEYTODAY

韓国で大学修学能力試験(修能)当時(17日)午前6時24分ごろ。試験場であるソウル・汝矣島(ヨイド)女子高校の前に、白いタクシー1台が停まった。後部座席のドアが開き、白いダウンを着た女子学生と中年女性が降りた。タクシー運転手が助手席の窓を下ろし、彼らの背後から「試験、頑張ってください」と声をかけた。

タクシーから降りたのは受験生のチン・ヨンビンさんと母親ヨ・ファスンさん。試験場に入る校門の前は閑散としていた。例年であれば、後輩や保護者らが応援戦を繰り広げただろうが、新型コロナウイルス拡散の恐れがあるため、教育庁が応援の自粛を求めた。

2020年の新型コロナ流行以来、修能の日に応援戦がなくなった。

チン・ヨンビンさんは前日午後9時30分ごろ寝ようと横になったが、数時間眠れなかった。それでも同日午前5時30分に起きた。試験前に新型コロナ検査を受ける必要があり、早い時間のほうが緊張がほぐれるという思いがあったからだ。

この日、ヨ・ファスンさんにとっても初めての修能の日だ。試験前、ヨ・ファスンさんはこの日の朝の風景を何度も想像していた。

ヨ・ファスンさんはカトリック信者。テレビで保護者らがお祈りする様子をみて、「私もしなければならないのか」と悩んだ。チン・ヨンビンさんはそんなヨ・ファスンさんを見て「『大丈夫』『最善を尽くせ』を応援してくれるだけで感謝します」と伝えた。

ヨ・ファスンさんは、弁当をどのように作るべきか、周りの人に何度も聞いた。結局、娘の願い通りにお粥を作ってあげた。「娘には気楽に試験を受けてほしい。今は家に帰って運動して心を落ち着かせなければならない」。ヨ・ファスンさんはこう話した。

(c)MONEYTODAY

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