中国の習近平国家主席が共産党第3期指導部を最側近で満たし、1人支配体制をさらに強化した。一方、党政治局員24人が全員男性になったことが判明した。習主席をけん制する勢力だけでなく、女性の存在も指導部から消える形となった。
中国国営新華社通信は23日、中国共産党第20期中央委員会第1回全体会議(1中全会)のコミュニケを発表した。それによると、党政治局員は19期25人から今回24人に減り、孫春蘭副首相が退任した。新たに含まれた女性がいないため、24人とも男性だった。
党中央委員は205人。ここから政治局員24人、さらに常務委員7人が選出された。これまで少なくとも女性の政治局員は1人いたが、今回は含まれなかった。女性がいないのは1997年以来。
約9700万人に達する中国共産党員のうち、女性党員の割合は約30%に達するが、幹部の中では女性の割合ははるかに低い。
英フィナンシャルタイムズ(FT)は習主席の執権以後、家族に対する伝統的な価値を重視し、フェミニストとLGBT(レズビアン・ゲイ・両性愛者・性転換者)ら性少数者に対する検閲と抑圧が強化されたと分析した。
米CNN放送は、中国政府で中心的な役割を担う党政治局員24人は、全体人口のうち約92%を占める漢族の男性が典型的だと報じた。
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