韓国のユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領の妻キム・ゴニ(金建希)氏の博士論文を審査した5人の署名が「1人の人物が書いた」と推定されるという専門機関の分析が出た。一方、大統領室は既に、「以前、教育省で『問題にならない』と判断しているもの」「まるで、新たな議論があるような記事が出たのは遺憾」との立場を明らかにしている。
国会教育委員会所属で無所属のミン・ヒョンベ議員が筆跡鑑定専門機関であるA文書鑑定研究所に依頼した鑑定結果で判明した。
A研究所は鑑定書で「5人の署名の筆跡はすべて太書きのサインペンと推定される同一筆記用具で記載されたもの」「全体的な字の形態、字画構成及び運筆(ペンの動き)の熟練程度など、相互に類似した形態の水準の筆跡と分析される」と結論づけた。
また、A研究所は▽初声「ㅅ」と「ㅎ」「ㅈ」の作成角度▽声「ㄴ」の作成形態▽中声「ㅘ」「ㅓ」の形――などに、相互類似点が観察されるとみている。
ミン議員は「資格のない論文で国民を欺瞞したキム氏と審査委員、権力庇護に忙しい国民大は1日も早く真実を明らかにし、謝罪しなければならない」と求めた。
これに関連して、教育省は「昨年7月、メディアで同じ疑惑が提起されている。国民大に対する特定監査時に関連事実を調査確認した。当時の署名欄に主任教授が助教に審査委員声明を作成するようにし、それぞれ審査委員らは論文審査を終えた後、承認書に本人が直接捺印した」と釈明している。
大統領室報道官室も立場を表明して教育省の説明に言及し、「結局、手続き上、何の瑕疵もないというのが、前政権における教育省の判断」としている。
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