韓国国内での成人の失踪事件は毎年数万件発生している。警察統計年報によると、18歳以上の成人の家出人届出は▽2016年6万7907件▽2017年6万5830件▽2018年7万5592件▽2019年7万5432件▽2020年6万7612件だ。
特に家出人届出後も発見されない人の数は毎年増えている。年間では2017年487件、2018年524件、2019年673件、2020年1178件だ。
現行の「失踪児童等の保護及び支援に関する法律」では、位置情報追跡など警察が積極的な失踪捜査をできる対象は満18歳未満の児童、知的障害者、認知症患者に限定される。満18歳以上の成人は行方不明の通報があっても、強制的に所在を把握するなど捜査の法的根拠がない。
警察関係者は「成人の失踪者の場合、犯罪状況についての目撃情報があったり、極端な選択をほのめかすようなメッセージがあったりして初めて、位置追跡情報など通信データや金融取引の内訳を見ることができる。令状申請が必要なので時間もかかる」と説明している。
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