「室内なのに誰もマスクをしていませんね」
最近、水遊びを楽しむためウォーターパークを訪れたパク氏(26)は戸惑いを隠せなかった。
ウォーターパークの屋外はもちろん、室内でも利用客のほとんどがマスクを着用していなかったからだ。パク氏は「面倒なのは理解できるが、それでも新型コロナウイルスの再拡散中だから不安だ」と嘆いた。
韓国で本格的な休暇シーズンが始まり、多くの避暑客がウォーターパークや野外プールなどの水遊び施設に集中している。新型コロナの再流行が始まったが、マスク着用が勧告にとどまり、きちんと守られていないため、感染拡散が懸念される。
◇マスク着用の案内放送もなく
ソウル市漢江事業本部によると、水泳や水遊びの時はマスクを着用しなくてもいいが、トイレ、更衣室、売店など室内施設を利用する際は、政府の指針に従ってマスクを必ず着用しなければならない。屋外でも1メートル以上の距離の維持が難しかったり、新型コロナの高危険群だったりする場合、マスク着用が勧告される。ウォーターパークのような屋外多重利用施設の場合にもマスク着用が積極的に勧告され、室内施設ではマスクを必ず着用しなければならない。
しかし、先月31日午後に訪問したソウル麻浦区の蘭芝(ナンジ)漢江公園の水遊び場では、マスク着用指針がきちんと守られていない様子だった。プールの外に設置されたパラソルで雨宿りをしていた市民たちは、1メートルのディスタンスを守らず、マスクを外したまま会話していた。
「室内施設使用時にマスクを着用してください」という案内文があちこちに貼られていたが、水泳を終えて更衣室に入ったりトイレを利用したりする人のほとんどは「ノーマスク」状態だった。これを制止する現場案内員たちの姿も見えなかった。
◇高危険群の水遊び自制すべきだ
千人余りが集まった広津区トゥクソム漢江公園プールも同じだった。更衣室やトイレなどの室内施設ではマスクを着用した利用客はまれ。大多数は密着した状態でもマスクを着用しなかったりあごにかけていた。室内マスク着用や防疫指針関連の案内放送も特になかった。
水泳場を訪れていたアン氏(29)は「皆、マスクを外しているので不安になり、できるだけ着けるようにしている。マスク着用について案内を受けたことはなかった」と話した。
イ・李スンミンさん(43)「子供たちが行きたいと言うので仕方なく来たが、みんなマスクをせず歩き回っているので心配だ。最近、新型コロナが再び流行しているというが、これでいいのかと思う」と伝えた。
水遊びの特性上、マスク着用が不便で仕方がないという反応もある。会社員のヤン氏(32)は「防水マスクをつけてみたが、濡れてもっと息がつまった。マスクするのが意味があるのかわからない」と首を横に振った。
梨花女子大木洞病院呼吸器内科のチョン・ウンミ教授は「まだ感染したことのない人や高危険群は水遊びを自制すべきだ。症状があれば、必ず自己検査を少なくとも2回実施し、速やかに隔離して2次感染を防がなければならない」と助言した。
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