韓国で最近、ビューティー業界の新たな市場として、脱毛予防と白髪染めシャンプーが浮上している。脱毛と白髪に悩む20~30代がぐんと増えたためだ。関連商品群を増やす傾向にあり、MZ世代を狙って性能だけでなく、香りやパッケージデザインにも力を入れている。
◇新製品相次ぐ
健康保険審査評価院によると、2020年の脱毛診療患者数は23万人に達する。このうち20~40代の割合は65.9%を占めている。MZ世代脱毛人口が急激に増えたことで、業界でも多様な新製品を相次いで発売している。
新世界インターナショナルは独自のヘアケアブランド「JUST AS I AM」を立ち上げた。アンバームスクやイチジクフローラルなど、香水に匹敵する高級な香りを盛り込み、従来の脱毛シャンプーとの差別化を図った。新世界インターナショナルは昨年、ビューティーブランド「LOiViE」を通じて脱毛製品を出しているが、独自のヘアケアブランドを作ったのは今回が初めてだ。
LG生活健康も先月、白髪カバー機能を加えた脱毛シャンプー「Dr.Groot BLACK RECOVER」を発売した。脱毛予防に加えて白髪予防効果を盛り込み、一石二鳥の効果を享受できるようにした。
アモーレパシフィックも頭皮ケアブランド「LABO.H」を通じて、脱毛症状を緩和する「ビーガン・シャンプー・バー」を披露するなど、多様な製品を披露している。
◇白髪シャンプー市場も急拡大
脱毛だけではない。昨年から白髪シャンプー市場が急激に拡大し、ヘアケア市場がさらに大きくなっている。
白髪染め市場で最も注目を集めたブランドは「モダモダ(MODAMODA)」だ。モダモダは自然の褐変現象を応用し、シャンプーだけで白髪をカバーできる製品「PRO-CHANGE BLACK SHAMPOO」を披露した。「有害性評価」など相次ぐ議論にもかかわらず、モダモダは白髪シャンプー市場というニッチ市場に食い込み、人気獲得に成功。特別な広告なしでも300万本以上販売した。
韓国大手ビューティー企業も続いて関連製品を発売している。原理は違うが、似たような製品で市場の先取りに乗り出している。
LG生活健康も白髪シャンプー「ReEn染め」を発売し、アモーレパシフィックは白髪脱毛トータルケア製品「呂(RYO) DOUBLE EFFECTOR BLACK SHAMPOO」を発売し、白髪シャンプー市場に参戦した。
業界は今後、白髪・脱毛などヘアケア市場競争に参入する企業がさらに増えると見ている。ヘアケア市場が1兆3000億ウォン規模に成長し、ヘアケア製品の将来性を見越して、ビューティー企業の参入が増えると予想される。
業界関係者は「ビューティー製品の成長の勢いが一歩後退した中で、ヘアケア市場の勢いは業界にも好材料。生活用品群に属するヘアケア製品はビューティーブランドとは異なり、消費者の離脱が少なく安定的なポートフォリオを備えることができる」と話した。
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