韓国でソーシャルディスタンスの全面解除以後、初めての夏休みを迎える。ただ、市民たちの表情は大きくすれ違っている。
保寧(ポリョン)や泰安(テアン)など忠清南道(チュンチョンナムド)西海岸の主要な海水浴場にあるリゾートホテルなど、1泊30万~40万ウォンにもなる高級宿泊施設は、既に8月上旬まで予約で埋まるなど好調だ。半面、ガソリン代、外食費など全般的な物価高で最初から休暇をあきらめる人々も続出している。
今夏は、新型コロナウイルス感染のソーシャルディスタンス解除後初めて迎える避暑のシーズン。3年近く新型コロナパンデミックで外出が抑えられたことの反動で旅行需要が増えたとみられる。
これを裏付けるように、会員制リゾートの忠清南道泰安の安眠島(アンミョンド)アイランドリソーム(Island Resom)は、25日から来月中旬まで全客室が既に予約で一杯になったのはもちろん、会員がキャンセルした残りの客室も1泊40万ウォン前後という高い値段にもかかわらず、既に埋まってしまった。
だが、かつてない物価高が、旅行しようという思いをくじき、「ステイホーム」へと方向転換させている。統計庁が最近発表した6月の消費者物価指数が108.22で、前年同月比で6.0%上昇した。これは通貨危機に見舞われた1998年11月(6.8%)以来、23年7カ月ぶりの最も高い上昇率だ。
これによって旅行そのものをあきらめる人も続出している。小5と中2の子供を持つ40代の会社員Bさん(女性)は「江原道(カンウォンド)で2泊3日の旅行計画を立てたが、結局あきらめた。宿泊費が想像以上に上がって意欲が湧かない」と話した。
地域のある精神科専門医は「休暇は体と心の緊張をほぐして自分を振り返り、自分をメンテナンスする時間だ。決して場所が重要なのではない。活気に満ちた日常を取り戻す時間を持つのが最高の休暇だ」と助言した。
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