専門家はサル痘の全方位的な拡散は防げると見ている。大韓人獣共通感染症学のソン・チャンソン会長は「サル痘は感染経路が制限的で変異が確認されていないうえに、すでに治療剤とワクチンもあり、大流行を起こす可能性は低い」と述べた。
ただ、命に係わる可能性がある。世界保健機関(WHO)によると、サル痘の致死率は3~6%水準と報告されている。特に新生児、子供、免疫低下者らは症状が深刻化することがあり、注意しなければならない。
感染力が低いとしても警戒を緩めてはならないという指摘も出ている。
サル痘は先月初め、英国で患者が報告されて以来、約1カ月で42カ国の2000人以上が感染した。サル痘がこれまでアフリカ風土病だった点を勘案すれば、かなり異例の現象だというのが医療関係者の見方だ。
新型コロナウイルスのような空気感染の可能性も提起されている。中央防疫対策本部のイム・スクヨン状況総括団長は「サル痘が(新型コロナウイルスのように)飛沫感染になるかについてはまだ確認されていない」としながらも「飛沫感染の可能性について排除することは難しいと見られる」と慎重な見方を示した。
専門家は過度な懸念は不要だが、個人防疫規則をきちんと守らなければならないと助言する。サル痘の疑い患者との接触を避け、疑い症状を持った人が触った物にも接触してはならないというのが防疫当局が提示した個人防疫規則だ。
アフリカなどサル痘の発生地域を訪問する場合、齧歯目(げっしもく/ネズミ目)や霊長類などの動物やその死骸との接触を避ける必要があり、野生の肉を食べてはならない。
ペク庁長は「サル痘の発生国を訪問・旅行する国民は、手洗い、マスク着用など個人衛生規則を順守し、帰国後21日以内に症状が発生した場合、疾病管理庁コールセンターに相談することをお願いする」と述べた。
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