韓国のユン・ソンニョル（尹錫悦）大統領の記念時計が25日、公開された。「実事求是」（実証に基づいて物事の真理を追求すること）という国政哲学を反映してシンプルで実用的なデザインで製作された。
大統領室はこの日、報道資料を通じて「ユン大統領は、就任式で一緒に入場した国民の代表20人を、龍山（ヨンサン）執務室に招待し、就任後初めて製作した大統領記念時計をプレゼントする」と明らかにした。
ユン大統領就任後、記念品1号として製作された今回の腕時計の裏面には「再び大韓民国! 新しい国民の国」と刻まれている。時計のデザインは、実事求是という国政運営を鮮明にしたユン大統領の哲学を反映し、シンプルながらも実用性に重点を置いて製作したと大統領室は伝えた。
大統領室は製作会社と時計デザインなどの選定にも力を注いだ。
製作会社は4月末、国内の優秀中小企業の実績や売上高、業歴などを評価したうえ時計産業組合の推薦を受け、選ばれた。
時計産業が徐々に低迷している中、職人精神で国内の時計製造産業をしっかり守ってきた点を重点的に評価したと伝えた。
大統領室は実生活でも着用できるよう実用性を備えるようにし、既成製品ではなく独自に開発したデザインを選んだ。耐久性が高く生活防水ができるようにした。
包装箱には大統領の徽章とともに署名を入れた。時計と包装箱を入れた手提げは「資源の節約とリサイクルに関する法律」を順守し、リサイクルが可能な無地の材質を使用した。
大統領室はこの日、大統領室執務室がある龍山（ヨンサン）庁舎で記念時計贈呈式を開いた。ユン大統領が当選直後に明らかにした「国民だけを視野にいれてしっかりと仕えたい」という心構えを胸に刻み、龍山執務室の敷居を低くして国民と直接意思疎通しようとする意志が込められているという説明だ。
歴代大統領はそれぞれ異なる記念時計のデザインと文句をお披露目した。
ムン・ジェイン（文在寅）氏の記念腕時計の前面には、青瓦台を象徴する鳳凰の紋章と「大統領ムン・ジェイン」と書かれている。ムン氏の政治哲学である「人が先だ」という文句が、時計の裏面と包装ボックスの内面に刻印された。
当時、青瓦台関係者は「高級化および権力の象徴的意味から脱して、脱権威的で素朴だが革新的な変化を指向した。脱権威的で革新的変化の政治哲学を時計のデザインに反映させた。大統領の紋章に黄金色ではなくローズゴールドを配して慣行の打破と変化を表現した」と説明した。
ムン氏の記念時計は2017年6月15日、青瓦台を訪問した褒章された家族に国家報勲処を通じて一番先に渡された。
パク・クネ（朴槿恵）氏の記念時計は鳳凰の紋章とともに「パク・クネ」という署名がシンプルに刻まれた。腕時計の裏面には文句が書かれていない。イ・ミョンバク（李明博）氏の記念時計はやはり鳳凰の紋章とともに「イ・ミョンバク」の署名が刻まれた。裏面には「第17代大統領夫妻イ・ミョンバク キム・ユンオク」と刻印された。
ノ・ムヒョン（盧武鉉）氏は記念時計に鳳凰の紋章とともに「ノ・ムヒョン」との署名を使った。裏面には「原則と信頼新しい大韓民国ノ・ムヒョン」の文句が刻印された。
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