炭酸(CO2)不足が韓国の飲料業界に影響を及ぼしている。供給不足が続く場合、来月には、炭酸を使用する飲料の生産にも支障をきたす恐れが出てきた。
炭酸生産企業が集まる大韓炭酸工業協同組合によると、最近、精油会社の工場稼動中止で生産が急減し、月平均で従来の50%の生産に止まっている。
組合のホン・ソンチョル専務は「今年は特に精油会社の炭酸需給が減り、炭酸生産量が例年に比べて70%、月平均で見れば半分に過ぎない。飲料業界在庫をあてているが、危機的な状況になっている」と話した。
炭酸生産量は月平均8万3000トン。韓国高圧ガス工業協同組合連合会は、今月は5万8000トン、来月は6万7000トンにとどまると予測している。
炭酸の供給不足が続き、一部の飲食業者は、炭酸の契約量を確保できずにいる。ある食品業者の関係者は「“炭酸危機”を心配して注文量を小幅に増やした。例年より供給が不足しており、業界平均では供給量は70~80%程度」と話す。そのうえで「このままだと来月には保有量が底をつくため、生産に支障をきたす恐れがある」と話した。
業界では炭酸消費量が多いコカコーラやロッテ七星(チルソン)飲料などが持ちこたえられるかがカギだと見ている。飲料ディスペンサーを使用するファストフードやビアホール、ビュッフェのような外食産業も供給が困難になる可能性がある。
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