韓国のユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領は11日の首席秘書官会議で、業務遂行の詳細についても言及した。
「各自の服装も自由にして、話したいことを話せ」
「大統領が参謀と会議する時、形式手続きに従って進めるということ自体が非効率的だ」
「部署間の仕切りもなくさなければならない」
そのうえ、秘書官や行政官、首席秘書官も、あちらこちらと歩き回れ、他の分野の人々と絶えず会って議論せよ、靴底が減ってこそ仕事が正常に回っていく――こんな訓示を重ねたそうだ。
革新系最大野党「共に民主党」の反対で閣僚の半数が任命されない状態だ。それでも前任の閣僚も呼んで臨時国務会議を開いたのは「迅速な補正予算案処理」というユン大統領の実用主義的な姿勢を示している。
「閣議は主要案件を通過させる会議体ではなく、懸案に対して委員の多様な意見が交わされる席になればと思う」。ユン大統領はこんな意見を持つ。
「龍山時代」開幕を告げたユン大統領の就任第1週に対し、政界では「新鮮だ」という評価が広がる。一方で、こうした「疎通」の努力が人事と政策などに反映されてこそ、実質的な効果につながるのではないか、という見方もある。
キム・ソンフェ大統領室宗教多文化秘書官が辞任したのに続き、ユン・ジェスン大統領室総務秘書官も過去のセクハラ問題がある。
ユン大統領は就任1週間も経たないうちに与野党3党の指導部との「フリートーキング」トップ会談を推進しようとしたが、日程が合わず不発に終わった。「大統領が退勤時間に楽な服装でキムチチゲと豚カルビをおかずに焼酎を一杯飲もうと提案したが、民主党がこれを無視した」(大統領室関係者)という。大統領は非常に残念がっているそうだ。
こうしたユン大統領の振る舞いについて、長安(チャンアン)大のパク・チャンファン教授は「大統領が市民の中に入り、親しみやすく、国民の1人としての姿を見せるのは肯定的だ」と評価する一方で「人事過程ではあまり『疎通』をしていないようで残念だ。野党との会談も、首相承認など圧力をかけようとする意図が大きいようだ。実質的な意見交換、国民のための『疎通』にならなければならない」とクギを刺している。
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