韓国OTTの営業損失の増加傾向は続くのか……。その答えは「当分続く」ではないだろうか。
まず、加入者を囲っておくためには、良いコンテンツ製作のための投資が避けられない。加えて、海外進出の足場を設けるためにも、コンテンツ投資拡大状況は続くものとみられる。
「ティービング(TVING)」は昨年初め、2023年までにオリジナルと独占コンテンツの確保に4000億ウォンを投入すると明らかにしている。これを通じて来年までに約100編のオリジナル製作、今年1年間だけでオリジナルコンテンツ30編余りを披露する。親会社であるCJ ENMも、コンテンツに5年間で5兆ウォンを投資することにしている。
ティービングは、今年は日本と台湾、来年は米国市場に進出するという計画を立てている。「ウェーブ(Wavve)」も昨年初め、SKテレコムから1000億ウォン台の追加投資を受け、2025年までにオリジナルコンテンツ製作などに計1兆ウォン規模の資金を投資、グローバル事業の基盤を固める、と公言したことがある。
だがウェーブとティービングが、ネットフリックスほどの長時間の「持ちこたえ」が可能かどうか……。
このため、一部では韓国OTTの統合論が提起されている。現在、細分化されている韓国OTT市場を統合して規模を拡大し、これに基づいて効率的なコンテンツ投資が可能になるという展望だ。
特に先月、CJ ENMとコンテンツ部門で戦略的パートナーシップを締結したKTが、自社OTT「シーズン(Seezn)」とティービングの統合の可能性について「開かれている」と明らかにし、OTT連合軍ののろしになるのでは、という展望が語られている。
新韓(シナン)金融投資のチ・インヘ研究員は次のように解説する。
「ティービングとシーズンが統合すれば、(ティービングの)損益分岐点の到達はさらに早まる可能性がある。通信会社からの加入者の吸収と、KTグループが保有するウェブトゥーン、図書関連のIP(知的財産権)著作物を最大限に活用し、逆にCJグループが保有する音楽関連のIPは(KTの子会社の)ジニーミュージックを通じて流通させることができる」
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