斗山(トゥサン)アートセンターで公演中のロックミュージカル「リッジ」も、それまで歓声を禁止していたが、最近カーテンコールでは観客の自主性に任せている。
制作会社「ショーノート(Shownote)」関係者は「歓声を上げることが禁止からアドバイスに変更され、以前とは違って反応することができるようになった。カーテンコールで俳優と観客が気持ち良く呼吸を合わせて双方向のコミュニケーションができ、熱気と感動を感じられるようになった」と明らかにした。
ただ、完全に解除されたという雰囲気ではない。
韓国政府は「歓声は禁止ではないが、自制すべきとの勧告だ」と明らかにしている。このため、歓声の自制を要請する会場もある。
大学路で会った20代後半のイさんと30代前半のキムさんは「カーテンコールで歓声を上げても良い公演もあるし、まだダメな公演もある。3年間、マスクをして歓声を上げなかったので、いつの間にか慣れた。新型コロナが完全に収束したわけではないので、ためらう観客もいるだろう」と話した。
制作会社もこの3年間、変動が大きかったソーシャルディスタンスからの解放感を覚えている。
大学路で公演する制作会社の関係者は「観客が少しずつ増えており、公演が活性化していると感じた」という。他の制作会社の関係者は「以前と比べると、最近は問診票の作成、発熱チェック、手の消毒、ワクチン接種の確認など、開演前にしなければならない手続きに不便さがなくなった。来場を控えていた一般観客も、公演会場をもっと訪れるようになるのではないかと思う」と話した。
客席は概ね全席で公演するところが多く、大きな変化はないと明らかにした。変わった点といえば、先月25日から公演会場での飲食が認められたことだ。
舞台公演のある関係者は「公演会場での飲食が緩和されて少しホッとした。これまで客席だけでなく、観客が気軽に利用できるロビーでも水や飲料を飲むことができず、案内をしても一部の観客から抗議されることもあった。多くの不便さがあったが、最近措置が緩和され、観客とトラブルになることが少なくなった」と語った。
劇団の演出家でソウル演劇協会の会長でもあるパク・ジョンイ氏は「ソーシャルシスタンスの全面解除によって特に心理的な解放感が大きい。確かに街には人が増えたが、劇団や制作会社内部では新型コロナには依然として緊張感を持っている。それでもこれまで公演を待ち望んでいた人々が訪れるものと期待している」と明らかにした。
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