新人俳優ユン・サンジョン(24)は、3作品連続で会社員を演じている。ドラマ「その年、私たちは」の広報社員、「社内お見合い」の食品会社研究員、近日公開される「流れ星」ではエンターテイメント社員を演じている。彼女はSBS TVの月火ドラマ「社内お見合い」の「キム・へジ」がまさに「MZ世代会社員」であると話す。「へジは周囲の人の目を気にせずに、言いたいことをすべて言う。疑問を解消するためなら相手が困る質問もそのまましてしまう。感情に正直なところが好きで、演じるときも楽しかった」と笑った。
「社内お見合い」は、会社の社長「カン・テム」(アン・ヒョソプ)とお見合い女の社員「シン・ハリ」(キム・セジョン)のオフィスロマンスだ。財閥3世、キャンディ型ヒロイン、契約恋愛が登場するクリシェ(新鮮味がないありきたりなもの)が氾濫しているが、ロマンスとコメディのバランスを適切に維持し好評を得た。
ユン・サンジョンはコミックの部分でかなり比重を占めた。へジは思い浮かんだすべての言葉を口にした。職場の上司の前で酔っ払ってくだを巻き、「カン・ダグ」(イ・ドクファ)会長の頭は本当にカツラなのか、と尋ねた。薬の過剰服用によって我を失ったこともあった。憎めないキム・へジのキャラクターは劇中に活力を与え、心地よい笑いを届けてくれた。
「へジは本当に感情に正直な人物です。思いつく考えはどんな形であれ、すべて表現します。よくフィルタリングのないヘジを見て、すがすがしい気持ちになりました」
「私はいつも、もう一度考えてから言葉にするんです。演じながらいつも“私がヘジだったらどうだっただろう”と考えました。以前、学習塾で働いていたので、当時どんな業務をし、上司にどうやって接していたかを思い出しました。オフィス生活と少し似ています。わざと笑い声も大きくしてへジになるために努力しました。へジはMZ世代の会社員に最もふさわしい人物ではないかと思います」
だがし、へジがただ軽いキャラクターではない。チーム員のハリが、恋人のいる男性を狙ったという噂で苦しんでいた時、懸命に食品開発1チームを守った。何も知らないのに騒ぐ社員たちにチクリと針を刺し、ハリをかばった。
「私たちの間では悪口を言ってもいいけど、他人がそれを言うのは我慢できない」というセリフが心に響いたそうだ。他のチームがハリの悪口を言った時、へジが口にした言葉だ。実際に家族のような雰囲気だったので、より印象深かった、と打ち明ける。
ハリを演じたキム・セジョンは、良い同僚であり、リーダーであった。
「(セジョン)お姉さんが、本当にたくさん励ましてくれました。撮影前、緊張していた時に『よく頑張っている』と応援してくれたんです。一緒に演技の方向も悩み、私の話もよく聞いてくれました。気になることがあるたび、詳しく教えてくれました」
最も呼吸を合わせた「ケ次長」(イム・ギホン)、「ヨ部長」(キム・ヒョンスク)も良いロールモデルだった。強い印象を残したコミックシーンも先輩たちのアイデアとアドリブが飛び交った。
「ヨ部長とケ次長が耳打ちする時、へジが神経を尖らせるシーンがあります。リハーサルで演技の呼吸を合わせる時、もっと劇的に嫌がると面白いとおっしゃっていました。また、エレベーターでテムに会って驚いて急いで降りるシーンをどうしたらうまく表現できるかうかがいました。すると『小さなミスをしてみろ』とアドバイスしてくださいましたね」
「へジなら確かにそうです。へジが『こんにちは』と叫びながら降りるシーンは、そうやって誕生しました。会食でヘジがテムに『エノキが焦げてますよ』というセリフも同じです」
©NEWSIS