2024 年 5月 19日 (日)
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現代美術に見る、マスクをした詐欺師「マギーマン」の時代

ユク・ミョンシム、済州島、1982(2017年印画)、デジタルインクジェットプリント、76.2×50.7cm、国立現代美術館所蔵(左)▽イ・ヒョング、H-WRで顔を変形、2007(2009年印画)、デジタルクロモジェニックカラープリント、121x121cm、国立現代美術館所蔵(写真提供=国立現代美術館)©MONEYTODAY

新型コロナウイルス大流行でマスクの着用が突然日常になった。安全のために顔を隠す行為は、まるで他人から自分を隠して解放する道具としても使われ始めた。「マギーマン」(マスク+詐欺師)という新造語が生まれ、韓国政府のソーシャル・ディスタンス緩和策にマスク着用の解除も含まれるのではないかと心配を訴える人も増えている。

マスクは一種の仮面のようだ。仮面は同時代の視覚環境で無視できない大きな意味を持つ。

世界的な仮面舞踏会や仮面遊び、各種映画に登場する仮面をかぶった英雄と悪党、人形劇、そして仮想世界のアバターは自らの欲望を表現すると同時に、隠す機能を果たしてきた。

現代美術でも、仮面に対する多様なアプローチがある。仮面は他人を近づけたり遠ざけたりする二重の道具であり、真実を覆う偽善である時もあり、慣習と偏見に満ちた文化でもある。

韓国の国立現代美術館(MMCA)は、所蔵品特別展「仮面舞踏会」を7月31日まで、果川(クァチョン)館で開催している。美術館が所蔵する約40点の国内外の現代美術作品で構成されたテーマ展だ。

新型コロナウイルスのためマスクを着用する時代に、顔を覆う行為と、象徴的意味に対する現代美術作家らの長年の探求事例を、一堂に集めた。現代美術の中の仮面のイメージと、日常的な仮面の意味と機能を比較できる。

展示にはクォン・ジンギュ、ナム・グァン、クリスティアン・ボルタンスキー、ソン・ヌンギョン、キム・ジョンウク、ジャック・ブラスなど現代美術作家の作品40点余りが出品される。果川館第1円形展示室の構造的特性を生かして意図的に区画を分ける代わりに、観覧客が作品間の関係を直接・間接的に類推できるように展示の流れが自然に構成されている。

また、炭素排出低減の実践の一環として、従来の展示に使用されていた架壁や各種構造物、照明などを最大限活用した。

©MONEYTODAY

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