現場ルポ
ブランド時計を購入すると正規品認証書が渡される。所有権者が認証書を持つ購入者であること▽時計の価値――を証明するためだ。このような所有権認証書をブロックチェーンの世界ではNFTと呼ぶ。昨年からNFTブームが始まっている。NFT分析サイト「ノンファンジブル・ドットコム(non fungible.com)」によると、昨年、全世界のNFT販売量は2741万件で、前年比1836%も急増した。
誰でもNFTを作って取引でき、写真・絵・映像などを直接「ミンティング」(NFTを新たに作成・発行すること)する人も増えている。NFTはどのように発行され、売れるのか。門外漢の記者が関連業者の助けを借りてNFTミンティングを体験してみた。
◇1分でNFT…ミンティング、簡単すぎない?
NFTとして作りたい対象物さえあれば、誰でも制約なく自分だけのNFTを持つことができる。記者はカカオ傘下ブロックチェーン開発企業「グラウンドX」が昨年5月に発売したNFT発行サービス「クラファースペース(Krafter Space)」を使った。別途の手数料もなく、無料でNFT発行が可能。手続きも複雑ではなかった。
ミンティングをするためには、まずウェブブラウザ用財布が必要だ。まず、グラウンドXの仮想通貨ウォレットサービス「カイカス(Kaikas)」アカウントを作った。カイカスのアカウントをクラファースペースと結び、ホームページの会員登録まで済ませれば、「私だけのNFT」を1日10個まで発行できるようになる。
発行方法は簡単だ。最初の画面左上の「NFT発行」ボタンを押して、NFTに入れるイメージや映像ファイルをアップロードする。記者は昨年9月、携帯電話のカメラで撮影した夕空と景福宮(キョンボククン)の写真など、普段大切にしている8つの画像をNFTにアップロードした。画像に合う背景色を選んだ後、名前・説明・発行量などを入力した。発行ボタンを押すと、NFTが生成された。
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