ミームがデジタル資産になるなかで、その価値に対し懸念も生じている。
ある時期に有名になったミームが長期的に持続すれば価値が付与される可能性もある。だが、単なる遊戯的性格にとどまる場合、「経済的に価値のある」資産性を認められるには無理があるという意見が出ている。
ブロックチェーンのエヴァンジェリスト、チェ・ファイン氏は「特定の時期に有名になったミームでも、長期的に拡大・再生産可能な形になれば、資産性が認められる」という。ミームは社会的意味がどれほど反映されるかが重要であるため、「意味が大きい場合、過去を反芻する記念碑になり得る」(チェ氏)からだ。
ただ、ミームが単純に、瞬間の面白さがあるがゆえ形成された場合には、注目度が即座に消える。「ドージコインが市場でビジネス的に拡張することになれば、ミームの資産性は上がるだろうが、時代的象徴性のないミームなら、その価値は認めがたいだろう」。チェ氏はこうみる。
詐欺につながる「スキャム(SCAN)コイン」もミーム資産の問題として取り上げられている。
世界的人気を博した米動画配信大手ネットフリックス(Netflix)オリジナル「イカゲーム」をモチーフに作られた「スクイード(SQUID)コイン」は結局、詐欺であることが明らかになった。
スクイードコインは「トークンを通じてオンラインでイカゲームに参加できる」とうたって4万人以上の投資家を集めた。コイン1個当たり2800ドルまで急騰した価格も、開発者がプロジェクトを中断してコインをすべて現金化したことで、0.00079ドルにまで下落した。事実上ゼロだ。
東国(トングク)大経済学教授を務め、暗号資産に詳しいパク・ソンヨン(朴宣映)氏は「ミーム、NFT・コインの場合、瞬間的な人気を利用して投資家を惑わす事例が多い」としたうえ「短期間の価格上昇を狙って投資しようとする心理より、その(資産)価値を信頼できるかどうかを見極めることが重要だ」と警告している。
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