2024 年 11月 27日 (水)
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太り老いていく愛犬をどうしたらいいの…「AI首輪」でリアルタイム健康管理

Startup Story ~~ 成功のカギ

プメ(PumAe)キム・ヨンジュン代表

プメ(PumAe)キム・ヨンジュン代表©MONEY TODAY

ペット1500万匹時代を迎え、愛犬の高齢化や健康管理への関心が高まっている。米国では、愛犬の55.8%が過体重もしくは肥満という統計がある。しかし、愛犬の正確な健康状態を常にチェックすることはそう簡単ではない。

ペット犬用スマートヘルスケア機器専門企業プメは、今年9月に、ペットの心拍情報、体温変化、運動量を測定できる「カーディオ・エッグ(Cardio Egg)」を発売する予定だ。首輪の形をしたカーディオ・エッグは、健康状態を分析する人工知能(AI)アルゴリズムを搭載しており、毎月自動生成される健康レポートをモバイルアプリから確認できる。

(本文とは関係ありません)©news1

プメのキム・ヨンジュン代表(35)は韓国江原道(カンウォンド)の江陵原州(カンヌンウォンジュ)大を卒業後、米マサチューセッツ州立大のコンピューター工学科修士課程を経て、LGエレクトロニクスに入社した。同社のTV研究所で約4年間勤めた後、2020年1月、マサチューセッツ州立大で生体信号処理アルゴリズムの開発に向けて博士課程を踏みつつ、ウェアラブル(着用型)ヘルスケア機器に関心を持つようになった。

「研究室で一緒だった同僚が、生体信号基盤のウェアラブルヘルスケア機器を自ら製作して発売していました。その姿を見て、それに関連する創業に関心を持ち始めました。最初は人体対象のヘルスケア機器の開発を考えましたが、サムスンやAppleのような大企業と競争するのは厳しいと判断し、急成長するペット用アップルウォッチを開発しようと決心しました」

キム代表はこう語る。

キム代表がカーディオ・エッグの開発に本格的に着手したのは昨年5月。ソウル創造経済イノベーションセンターの「予備創業パッケージ」支援の対象に選定されたことがきっかけだ。ペット犬の生体信号を分析するアルゴリズムを直接開発し、デバイスやアプリ製作は外部に依頼してカーディオ・エッグの第1次プロットタイプ(試作品)を完成させた。現在、カーディオ・エッグの関連技術特許の出願を1件、商標出願を3件進めている。

カーディオ・エッグは、米動物病院協会のガイドラインをもとに、ペットの犬種、サイズ、活動時間、消費カロリーなどを分析して、適正飼料量を計算する。急激な体温変化や心拍数の変異を検知し、ペットのストレス指数や健康状態なども教えてくれる。

カーディオ・エッグの主なターゲットは、モバイル活用度が高い20代から40代の世帯だ。特に、高齢犬への需要が高いとみられる。

「これまで発売されてきた製品は運動量、心拍数などの情報のみを提供してきました。一方、カーディオ・エッグは生体データに基づいて健康状態を分析するので、さらにこれをレポートでチェックできるということが特徴です。飼い主が簡単に使用できるヘルスケア機器で、高い水準の愛犬ホームケア市場を開いていきます」

キム代表は自信に満ちていた。

プメは現在、ペット犬5匹を対象にカーディオ・エッグの性能テストを進めている。次のステップでは、大学の獣医学科と協力して製品の高度化推進を目指す。追加の政策資金支援や投資の誘致によってペットのホームケアプラットフォームを設け、獣医師のオンライン診療サービスまで可能な、サブスクリプション型モデルの構築を計画している。

「プメは愛犬ヘルスケア機器として創業しましたが、これからはプラットフォームを構築することが最終目標です。毎月作成される健康レポートから愛犬の健康に目を向け、オンライン診療で利便性や経済的効用性を高めていきたいです」

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