
ソウルの不動産市場で二極化が進み、低所得層の住宅取得が一段と難しくなっていることが分かった。
KB不動産によると、2026年3月末時点で所得下位20%世帯がソウルの上位20%価格帯の住宅を購入する際のPIR(住宅価格所得倍率)は112.7となり、2021年12月以来の高水準を記録した。PIRは住宅価格を年収で割った指標で、112.7は年収を全額貯蓄したとしても112.7年かかる計算を意味する。
所得下位20%世帯がソウルで最も安い20%価格帯の住宅を購入する場合でもPIRは8.7となり、2025年末の8.0から悪化した。中間所得層(所得40~60%)の中価格帯住宅に対するPIRも10.5と、同期間の10.3から上昇した。
一方、所得上位20%世帯が上位20%価格帯の住宅を購入する際のPIRは17.0で、2025年末の18.1から低下した。3月末時点の平均売買価格は、下位20%住宅が5億1163万ウォン(約5680万円)、中価格帯住宅が12億157万ウォン(約1億3340万円)、上位20%住宅が34億6065万ウォン(約3億8410万円)だった。
不動産業界は、融資規制の強化と人気エリアへの需要集中が資産格差を拡大させていると分析する。融資への依存度が高い低所得層や中間層は住宅購入が難しくなる一方、資金力のある富裕層は江南エリアなど資産価値の高い住宅へ資金を集中させているという。
さらに、住宅購入を断念した無住宅世帯が賃貸市場に流入し、チョンセ(韓国独自の高額保証金賃貸)のPIRも43.9まで上昇。41カ月ぶりの高水準となった。賃貸負担の増加は可処分所得を圧迫し、資産形成を難しくすることで、住宅購入をさらに遠ざける悪循環につながるとの懸念も強まっている。
漢陽大学のイ・チャンム教授は、融資規制の正常化と需要の高い地域での住宅供給拡大が必要だと指摘し、「売買価格とチョンセ、月払い家賃が同時に上昇する状況を解消しなければならない」と述べた。
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