2026 年 6月 9日 (火)
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[KWレポート] 日韓ビジネス仕事人(5) 「二人でやってみよう」から始まった…G-FUTURESを押し上げた「軌道修正力」

G-FUTURESのセミナーで呼びかけに応じる(左から)キム・ジョンシク副代表、ペ・ソンフン代表、ハン・ユリ部門長=G-FUTURES(c)KOREA WAVE

コロナ禍を機に、学生コミュニティから出発して日韓の架け橋となる企業へと成長したグローバルマーケティングの「G-FUTURES」。ペ・ソンフン(ソンフン・ベイ、Seong Hoon Bae)代表は、Kカルチャーがライフスタイルとして定着する中で、日韓の「スピード感」と「安心感・信頼」というビジネス習慣の違いを捉え、双方を繋ぐマーケティングを展開している。G-FUTURESの創業の原点から市場のリアル、今後の展望まで、ペ・ソンフン代表にその胸中を語ってもらった。【KOREA WAVE編集部 生島マキ】

――どのようなきっかけで現在の事業に至ったのでしょうか。

「大学4年生の最後の学期が、ちょうどコロナ禍のタイミングでした。当時は中国へ留学していたんですが、コロナが始まって韓国へ戻ることになりました。韓国に戻った後も、何もできない状態が続いていたんです。でも、その時間を無駄にするのは、ちょっともったいないなと思いました」

――学生の立場からビジネスを始めようと思えた原動力は?

「父の存在があります。父もビジネスをしているのですが、その時に父から、『何でもやってみたらいいじゃないか』と言われたんです。とはいえ、学生の自分に何ができるんだろうと考えた時、起業したいと思っている大学生同士が集まることのできるコミュニティを作ろうと思いました。そこで立ち上げたのが、『Global Futures Summit』です。そのコミュニティで、今の副代表と出会いました。副代表は当時、自分でビジネスをやっていたんですが、一人ではできない部分の限界を感じていたみたいでした。そこで、二人で新しいことをやってみようという話になって、今のG-FUTURESにつながっていきました」

――日本と韓国のビジネスに関わるなかで、どのような習慣の違いを感じていますか?

「韓国と日本って、近い国なんですけど、実際にビジネスをすると進め方が違うんですよね。韓国企業はスピード感とか、アイデアで勝負する部分が大きい。でも、日本は安心感とか信頼をすごく大切にする市場だと思っています。韓国ブランドを日本市場へ届ける難しさも、現場で何度も感じましたし、だからこそ、その違いを理解しながら橋渡しすることが、僕たちの役割なんじゃないかなと思っています」

――創業初期の苦労や試行錯誤の中で、事業を軌道に乗せるための転換期となったのはどのような気づきでしたか?

「創業してから3年ぐらいは赤字でした。最初から計画的に準備して始めた会社ではなくて、“二人でやってみよう”から始まった会社だったので、苦労も多かったです。ただ、その初動があったからこそ見えたものもあります。やっていくうちに、『なんで成功できなかったんだろう』とか『成功するためには何を変えるべきなんだろう』っていうことを、ずっと考えることができました」

「大きな転機となったのは、2021年、アメリカ向けに発信していた在韓ビューティークリエイターの方と出会ったことです。そこから韓国ビューティー商品のグローバルEC事業がスタートしました。Shopifyで自社サイトを立ち上げ、そのクリエイターが厳選したKビューティー商品を海外へ向けて販売した経験が、現在のグローバルマーケティングにつながる大きなきっかけとなりました」

G-FUTURESのメンバー=G-FUTURES(c)KOREA WAVE

――EC運営だけでなく、マーケティングからプロモーションまで、すべて自社で構築していったのでしょうか?

「はい。インフルエンサーと連携したマーケティング戦略の立案から、ブランド営業、CS(カスタマーサクセス)、物流まで、あらゆる実務を経験しました。今振り返ると、これらはブランド企業が日常的に進める一連の業務そのものです。その実務を当事者として一通り経験できたことは、現在の仕事における大きな強みになっています」

――韓国のカルチャーが今のように日本で浸透する以前から、その可能性を感じていたのでしょうか。

「正直、ここまで大きくなるとは思っていませんでした。でも、中国留学時代に、『国際文化祭』みたいなイベントを主催したことがあったんです。その時、日本、中国、東南アジア、ヨーロッパの友人たちが、韓国料理とか韓国文化を自然に楽しんでいて。そこで“Kコンテンツって力があるんだな”って感じたんです」

――今は、国境を越えてコンテンツが届く速度が変わりましたね。

「はい。昔は、その国へ行かないと文化を深く知ることができなかったと思うんです。でも今は、YouTubeもNetflixもあるので、日本にいながら韓国文化を楽しめ、逆に韓国でも日本文化がすごく人気です。日本風のカフェやファッションも増えていますし、お互いに影響を与え合う関係になっていると思います。そして、その変化を最も自然に受け入れているのが、今の若い世代です。韓国と日本が近いことを当たり前として感じていると思うんです。だからこそ、これからもっと自然に協力できるようになればいいなと思っています」

(c)KOREA WAVE

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