韓国のユン・ソンニョル(尹錫悦)次期大統領は17日、インドのモディ首相と電話で会談し、同国に日米豪を加えた4カ国の協力枠組み「クアッド(QUAD)」の首脳との初の意見交換を終えた。
ユン氏は大統領候補時代、QUAD傘下のワクチン・気候変化・新技術ワーキンググループに参加した後の正式加入を模索する「漸進的接近」を追求すると約束していた。
QUADは中国をけん制する目的で2007年に4カ国が初めて開いた安全保障対話が出発点。その後、9年間中断していたが、2017年に復活した。昨年3月12日、4カ国による初の首脳会談が開かれ、活動を本格化している。
QUAD首脳の中で真っ先に通話した首脳は、バイデン米大統領で、大統領選翌日の10日に電話で約20分間会談、インド・太平洋の平和と安全保障、繁栄の核心軸(linchpin)である「米韓同盟の力」を確認した。バイデン氏は、韓国の防衛に対する米国の公約を強調し、気候変動や新型コロナウイルス感染、供給網など、主要なグローバル課題での協力を深めるために協力することへの期待感を示した。
岸田文雄首相とは11日、約15分間電話で話し合った。
ユン氏は「両国の懸案を、合理的に、相互の共同利益に符合するよう解決していくことが重要だ。就任後、米国も交えた3カ国が朝鮮半島問題での協調をもっと強化していくことを期待する」と述べた。
16日は、モリソン豪首相と約25分間通話し、「オーストラリアは朝鮮戦争当時、1万7000人の若者が参戦した国で、韓国国民が深い連帯感を持っている。自由民主主義と市場経済の価値を共有するパートナーとして、今後、多様な分野の実質的協力を具体化することを希望する」と述べた。
同日にはインドのモディ首相と約20分間電話で話し合い、「自由民主主義の価値と哲学を共有するインドと外交安保の実質的協力の範囲を広げていくという確固たる意志を持っている。来年、両国の外交関係樹立50周年になる記念碑的な契機を迎え、両国の『特別戦略的パートナー関係』をさらに深化・発展させていくことを希望する」と述べた。
モディ首相は「地政学的な域内での危険が高まっている状況で、韓国とのパートナーシップが非常に重要だ。ユン氏の任期中、友好関係が深まることを願う」と述べた。
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