韓米軍当局が、北朝鮮の新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)の追加性能試験の準備状況を把握し、現在監視していることがわかった。複数の政府筋によると、軍当局は先週末、北朝鮮の平壌(ピョンヤン)国際空港一帯で、移動式発射台(TEL)車両の動きなど、特異な動きを捉えた。
北朝鮮は先月27日と今月5日の2度にわたって、順安(スナン)一帯から現在開発中の新型ICBM「火星17型」の性能を確認するための第1段エンジンの試験発射を実施した。場所は、空港南側の滑走路と北側の滑走路をつなぐ誘導路だったという。
北朝鮮は当時、2回の発射をいずれも「偵察衛星の開発試験」と主張したが、韓米軍当局は11日、「北朝鮮が新型ICBMシステムの開発過程で、最大射程による試験発射を控え、性能試験を実施したものと評価される」という分析結果を公開した。
北朝鮮が発射したミサイルは▽先月27日が最高高度620キロと飛行距離300キロ▽今月5日が560キロと270キロ――とそれぞれ探知され、当初は準中距離弾道ミサイル級発射実験という観測が提起されていた。だが、こうした飛行軌跡は「ICBM関連試験であることを隠すための戦術だった」というのが軍当局の説明だ。
こうした中、今月11日からは「空港北側滑走路でも普段とは異なる動きが感知された」という情報が出ている。これを受け、韓米軍当局は北朝鮮の新型ICBM追加性能試験が差し迫っていると判断し、監視・偵察活動を強化している。
関係者は「天気などの変数はあるが、北朝鮮がいつ、どのような形で挑発をしてもまったくおかしくない」と伝えた。一部では、北朝鮮が早ければ今週初めから同時多発的な武力示威を行う可能性があるという観測も流れている。
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