
島根県主催の「竹島の日」式典が22日に開かれる。これに合わせ、高市早苗首相は今年も閣僚ではなく政務官を派遣する。3月末で調整中とされる韓国慶尚北道安東(アンドン)での日韓首脳会談を控え、象徴的な意味合いを慎重に調整した判断とみられる。一方で日本政府は国会の外交演説で竹島に対する領有権の主張を改めて示しており、関係を管理しながらも従来路線は維持する姿勢が鮮明になっている。
日本政府は今回の式典に古川直季内閣府政務官を出席させる。2013年の第2次安倍晋三内閣以降、14年連続で政務官級の派遣が続いている。
これは、自民党総裁選当時の高市首相の発言とは温度差がある。高市氏は2025年9月の総裁選で、竹島の日について「堂々と大臣が出て行ったらいい。(韓国の)顔色をうかがう必要はない」と述べ、閣僚級への引き上げを掲げていた。
しかし首相就任後初の式典で格上げは見送った。日韓シャトル外交の再開や、経済安全保障協力などで一定の進展が見られる中、不必要な外交摩擦を避ける現実的判断が働いたとの分析が出ている。
こうした基調は、3月末に安東での開催が調整されている日韓首脳会談とも軌を一にする。今回の会談は、イ・ジェミョン(李在明)大統領が1月13日に高市首相の地元・奈良を訪問したことへの答礼の意味合いが強く、外交舞台では関係安定に重きが置かれている。
歴史認識問題も依然として両国関係の変数だ。高市首相は2月8日の総選挙大勝直後、高市早苗首相は8日夜のフジテレビ番組で自身の靖国神社参拝について、国際社会に理解されるよう環境整備に努める必要があるとし、 「まずは同盟国、そして周辺諸国などの理解も得る努力をしたい」 と述べている。
高市政権の対応は、竹島や靖国問題で基本路線を維持しつつ、外交日程や国内政治情勢を踏まえて時期と強度を調整する戦略と受け止められている。
韓国は竹島を「独島」と呼び、実効支配を続けている。
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