
社名変更を控える韓国のティーウェイ航空が、低コスト航空会社(LCC)の枠を脱し、フルサービスキャリア(FSC)を意識したサービス体制の構築を急いでいる。社名を「トリニティ航空(TRINITY AIRWAYS)」へ改めるブランド転換を機に、座席の高級化や空港サービスの強化、中長距離路線の拡充に見合う体質改善を進め、事業構造全体の再整備に踏み出した。
航空業界によると、ティーウェイ航空は最近、法務省に対し「社名変更に伴う乗務員登録証の使用協力」を要請した。社名が切り替わっても、一定期間は「ティーウェイ航空」と記された既存の登録証を継続使用できるよう求めたものだ。業界では、社名変更が間近に迫っているとの見方が強い。大明ソノグループ入り後、ブランドの再定義とプレミアム需要の取り込みを狙い、年初から社名変更の準備を本格化させてきたためだ。
こうした動きと歩調を合わせ、サービス品質の底上げも進む。まず、仁川国際空港第1旅客ターミナル(T1)にある旧アシアナ航空のラウンジ2カ所を借り受け、自社専用ラウンジとして活用する計画を検討中で、韓国空港公社へ賃借の意向書を提出した。ラウンジ運営は利便性向上にとどまらず、ブランド戦略と直結する。長距離路線の利用者は空港滞在時間が長く、手荷物対応や飲食、休憩空間への期待が高い。搭乗前体験を引き上げることで、座席グレード戦略と連動した“プレミアムな旅”を一体商品として訴求できる。
実際、1月26日からはT1でビジネス客と「ティーウェイプラス・プラチナ」会員向けのプレミアムチェックイン専用Aカウンターを稼働させた。機内面でも、欧州・北米など中長距離路線の拡大に合わせ、一部機材へビジネスクラスを導入するなど高付加価値化を加速する。単一エコノミー中心では運賃差別化に限界があったが、プレミアム座席により長距離路線の単価引き上げが見込める。FSCでは、プレミアム座席が主要な収益源の一つだ。
市場環境の変化も追い風となる。大韓航空とアシアナ航空の統合で、国内FSCの競争構図が事実上一社に収れんする中、中長距離で代替選択肢を求める需要が生まれる可能性がある。社名変更と同時にサービス基盤を素早く整えれば、価格競争力を保ちつつプレミアム需要の一部を吸収する新モデルを提示できる、との観測も出ている。
(c)MONEYTODAY