2026 年 2月 6日 (金)
ホーム社会獣医師不在で薬物投与、安楽死の名を借りた“殺害”?…韓国・動物葬祭業者の闇に怒りの声

獣医師不在で薬物投与、安楽死の名を借りた“殺害”?…韓国・動物葬祭業者の闇に怒りの声

(c)news1

韓国・蔚山(ウルサン)の動物葬祭業者が、獣医師ではない人物に注射を打たせて、ペットを死に至らせていた事実が明らかになり、物議を醸している。数十匹のペットを独断で死なせ、葬儀まで進めたとして動物保護団体が告発したが、検察が「嫌疑なし」と判断したことで反発が広がった。

問題視されているのは、獣医師の診断や判断を一切経ないまま、非専門家が薬物を投与し死亡に至らせた点だ。それでも処罰に至らなかった判断に、獣医界と動物保護団体は強く抗議している。

大韓獣医師会は3日、声明で「安楽死は獣医師のみが担う高度な診療行為だ。それを診療行為ではないと捉える判断は、動物の命を誰でも扱ってよいという危険な合図になる」と批判した。さらに「飼育が負担になれば、誰でもどこでも殺して処理できるという誤ったメッセージを社会に投げかねない」と警告した。

特に批判を集めたのは、当該業者が用いたとされる薬剤が筋弛緩剤のみだった点だ。獣医学では、安楽死は適切な麻酔で意識を遮断した後、心停止や呼吸停止へ導く手順が不可欠とされる。筋弛緩剤だけでは、意識があるまま体を動かせず、苦痛を表現できない状態で死に至る恐れがある。獣医界は「安楽死ではなく、明白な動物虐待であり殺害だ」と指摘した。

大韓獣医師会は「検察の判断は、安楽死が獣医師のみの診療行為だという法的・社会的認識を正面から否定する」とし、上級審では動物保護法の立法趣旨と獣医師法の根本精神を十分に踏まえるべきだと強調した。

当該業者の元職員は昨年8月、あるインタビューで「動物病院が安楽死を断った動物を、葬儀を理由に独断で安楽死させた例があった」と証言している。獣医師会は「獣医師の診断と判断を欠いた不法な殺害にすぎない」との立場だ。

また、使用された動物用医薬品の流通経路に対する捜査が不十分だった点も問題に挙げた。危険性の高い薬剤を業者関係者が容易に入手できたとすれば、管理体制全体の欠陥が露呈したことになる。

動物保護団体の活動家は「事件の舞台が葬祭業者だった点が深刻だ。以前から一部で、葬祭業者を通じてペットを『処理』する疑いが指摘されてきた。今回の判断は、それを事実上認める合図と受け取られかねない」と懸念を示し、厳格な処罰と再発防止策の必要性を訴えた。

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