2026 年 1月 30日 (金)
ホーム経済流通人気スイーツの裏で、ひっそり消える老舗餅店……ソウル・楽園洞に響く三代目の嘆き

人気スイーツの裏で、ひっそり消える老舗餅店……ソウル・楽園洞に響く三代目の嘆き

(c)MONEYTODAY

26日午前、ソウル市鍾路区・楽園餅店通りのある店舗の入口には「ドバイもちもちクッキー(ドゥチョンク)売り切れ」という案内文が貼られていた。一方、近隣の餅屋の前には通行人の姿もなく、閑散としていた。

「ドゥチョンクだか何だか知らないけど、7000ウォン(約757円)は軽く超えるでしょう。米の値段は上がる一方なのに、私たちみたいな餅屋は値上げもできない。本当にやっていけないよ」

ソウル鍾路区・楽園洞の餅店通りで、三代続く餅屋を営むイ・ジョンスクさん(70)は、店先のほこりを拭きながらこう語った。彼女の店はこの10年で売り上げが30%以上減少した。米の消費減少と米価の急騰という二重苦が重なり、餅店通りでは悲鳴が上がっている。

国家データ庁の穀物消費量調査によると、昨年の1人当たり年間米消費量は前年比3.4%減の53.9kgだった。

一方で米価は高騰を続けている。韓国農水産食品流通公社(aT)によれば、今月の米20kgの価格は約6万2800ウォン(約6787円)で、前年より約20%上昇した。楽園洞の餅屋は一部の老舗を除き、すでにすべて廃業した。かつては一軒おきに並び、15軒以上あった餅屋も次第に数を減らし、コロナ禍を境にすべて店を閉めた。商人たちは高齢を理由に引退するか、業種転換を余儀なくされた。夜明け前から餅を作っても客は来ず、米価の上昇で利益が残らないためだ。

創業100年を超える餅屋を営むキム・ヒジョンさん(53)は「20kgで23万ウォン(約2万4863円)ほどだったもち米の価格が2倍に跳ね上がり、昨年10年ぶりに価格を2000ウォン(約216円)から2500ウォン(約270円)に引き上げた」とし、「常連客も以前は10個買っていたのが、今では6個に減った」と語った。

景気悪化により、結婚式などで餅を注文する人も減った。キムさんは「10年以上前は結婚式があれば一度に800万ウォン(約86万4800円)ほど売れたが、最近は20万ウォン(約2万1620円)程度にとどまる」と話す。かつてはチーズ餅など若者向けの商品も出したが、売り上げ改善には大きく寄与しなかった。

製粉所も直撃を受けている。通りの一角で製粉所を営む40代のチャンさんは「餅の需要が減り、寒さも重なって人通りがほとんどない」と嘆いた。

専門家らは、餅のような米加工食品産業においても多角化が求められる時期だと口をそろえる。ソウル大学農経済社会学部のムン・ソンフン教授は「健康志向の高まりで白米ではなく雑穀ご飯が成長している即席ご飯市場の事例を見ても、餅も同様の方向への変化が必要だ」と指摘した。

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