2026 年 1月 24日 (土)
ホーム社会就職が1年遅れると賃金6.7%減…韓国銀行「韓国版・失われた世代」に警鐘

就職が1年遅れると賃金6.7%減…韓国銀行「韓国版・失われた世代」に警鐘

ソウル市麻浦区のソウル西部雇用福祉プラスセンター(c)news1

若年層で就職が遅れるほど、賃金水準と雇用の安定性が構造的に弱まるとの分析が示された。韓国銀行は、最初の就職が1年遅延すると賃金が平均6.7%下がると指摘し、労働市場の二重構造が固定化すれば、日本の「失われた世代」と似た問題が再現されかねないと警告した。

韓国銀行は19日、「若年世代の労働市場参入の遅れと住居費負担が生涯能力に与える影響」と題する報告書を公表した。報告書は、若年層の雇用と住居の問題が人的資本の蓄積と資産形成を同時に損ね、生涯にわたり負の影響を及ぼすと強調する。

統計上は改善も、質は悪化――。若年層の雇用率は2000年の43.4%から2024年には46.1%へ上昇し、失業率も8.1%から5.9%へ低下した。ただ、雇用率や労働力率といったマクロ指標だけを見ると好転しているように映る一方、労働市場への参入初期では求職期間の長期化など質的な悪化が目立つ。求職自体を先送りし、非労働力人口へ移る若者が増えているという。

実際、「休んだ」とされる若年層人口は2003年の227万人から2024年には422万人へ倍増した。最初の就職までに1年以上かかったとの回答割合も、2004年の24.1%から2025年には31.3%へ上がった。初職が臨時・単純職に集中する傾向も近年、急速に強まっている。

労働パネルの分析では、20~29歳期の未就業期間が長いほど、その後の雇用安定性が明確に下がる。未就業が1年の場合、最後の未就業から5年後に常用職で働く確率は66.1%だが、3年で56.2%、5年では40%台半ばまで落ちる。未就業期間が1年延びるごとに、現在の実質賃金は平均6.7%減少した。

報告書は、求職の長期化が熟練機会の喪失を招き、人的資本の蓄積が進まない結果、生涯を通じて雇用の安定性と所得が弱まると説明する。1990年代前半から2000年代に労働市場参入で困難に直面した日本の「失われた世代」でも、同様の現象が確認されたという。

背景には、労働市場の二重構造と経験者採用の拡大がある。中小企業から大企業への上方移動が起きにくい構造の下、随時・経験者採用が広がり、若年層の求職期間が長引いている。景気減速で良質な雇用の増勢が鈍った点も重荷となった。

(c)news1

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