
韓国・現代自動車グループと米国自動運転企業モーショナル(Motional)は、2026年の米ラスベガスでのロボタクシー商用化に向け、同市南部に位置するモーショナル・テクニカルセンター(Las Vegas Technical Center)での実証運用を本格化させている。
同センターは、研究開発、車両整備、充電、運行管制を一体化した拠点で、広さは約3400坪。現在は、現代自動車の「アイオニック5(IONIQ 5)」をベースにした自動運転車両が多数駐車され、日々データ検証と運用準備が進められている。
モーショナルは米国内にボストン本社、ピッツバーグ研究所、そしてラスベガスの技術センターの3拠点を構え、ボストンではシステム全体の開発、ピッツバーグではAI・ハードウェア開発、ラスベガスでは実地検証と運用準備を担う体制だ。
特にラスベガスは、観光客が集まる複雑な交通環境、頻繁な工事、ホテルやカジノ周辺の混雑など、自動運転システムの限界を試すのに最適な都市とされており、通年の安定した気候と規制に寛容なネバダ州の制度も選定理由となった。
テクニカルセンター内の大規模車庫では、走行後の車両に対しセンサーやソフトウェアログのチェック、キャリブレーション(精度調整)、OTA(無線ソフト更新)、バッテリー管理などが一括して実施される。
ソフトウェア担当副社長デイブ・シュウェンキー氏は「自動運転車は1日あたり数テラバイト規模のデータを生成し、わずかな異常も走行判断に影響する。整備ではまずデータの正確性を検証する」と説明する。
また、車両の走行データや状態はフリート(車両群)単位で統合管理され、同センターの中枢ともいえる管制センターでは、ラスベガスおよびピッツバーグで稼働中の車両の位置・状態がリアルタイムでモニタリングされている。
注目すべき点は、センターのオペレーターが車両を遠隔操作するのではなく、緊急時に支援する“監視・支援型”の体制を採っていることだ。救急車の接近やドライバーの介入といった例外的状況でのみ、車両からのサポート要請を受けて対応する。
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