
北朝鮮が近く開催する見通しの第9回朝鮮労働党大会に、朝鮮半島情勢の行方を占う内外の注目が集まっている。大会では今後5年間の国家方針を定めるとみられ、対外政策の転換や米韓への新たなメッセージの発信が焦点となる。
韓国政府は、北朝鮮が2月にも党大会を開く可能性が高いと見ているが、1月中の開催も排除していない。4月にはトランプ米大統領が中国を訪問する予定で、その際の北朝鮮との接触の可能性も視野に、ソウルでは多様なシナリオが練られている。
北朝鮮は昨年12月中旬に開いた朝鮮労働党中央委員会第8期第13回総会で、党大会開催に向けた「重要決定」を下したが、対外政策に関する具体的な内容は公表していない。すべての重大発表は党大会の場に集中させる構えとみられる。
一方で、キム・ジョンウン(金正恩)総書記は総会後、軍事関連施設の視察や核兵器開発に関する活動を活発化させており、核推進潜水艦の船体公開や、最新型の長距離防空ミサイル試射などを通じて、米韓を牽制する姿勢を強めている。
現時点では、北朝鮮が早期に対外方針を大きく転換する可能性は低いとの見方が有力だ。ただ、韓国政府は4月の米中首脳外交を大きな転機と捉えており、4日から始まるイ・ジェミョン(李在明)大統領の中国国賓訪問を手始めに、中国に北朝鮮への影響力行使を促す外交を展開する構えだ。
昨年10月、トランプ大統領はアジア太平洋経済協力(APEC)韓国開催時にキム総書記との接触を試みたが実現せず、「再び会いに来る」と発言しており、春先の動向が注目される。
党大会ではまた、南北関係のさらなる敵対的制度化が進められる可能性もある。北朝鮮は2023年12月に韓国との関係を「敵対的な二国家関係」と定義し、南北統一や民族共生の枠組みを事実上放棄した。南北共同事業機関の解体や軍事境界線(MDL)周辺での遮断措置などがすでに進行中だ。
大会ではこうした方針が党規約に明記され、対南政策が「党是」として確立される可能性がある。これは、一時的な指導者の判断ではなく、国家としての対韓敵対方針の固定化を意味する。
また、軍事政策に関しても、キム総書記は昨年、核兵器と通常兵器の「並進路線」を公言しており、党大会でその詳細が示される可能性がある。最新兵器の大量生産や新たな軍事開発計画が打ち出されれば、今後の外交・安全保障戦略の推測材料にもなる。
北朝鮮は近く党中央政治局会議を開き、党大会の具体的な日程を決定・公表するとみられている。党大会は全国から代表者が参加する北朝鮮最大の政治イベントであり、今後数カ月間の朝鮮半島情勢に大きな影響を及ぼしそうだ。
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