
韓国・三養(サムヤン)食品が36年ぶりに「牛脂ラーメン」を復活させた新商品「三養1963」のポップアップストアが11月28日、ソウル・聖水洞(ソンスドン)でオープンし、初日から長蛇の列ができる盛況ぶりを見せた。
寒空の下にもかかわらず、午前10時の現地予約受付開始を前に、来場者は朝8時から並び始めた。ラーメンの提供は11時からで、11時の時点で125組が現地受付を済ませた。200人限定のオンライン事前予約(ネイバー経由)は、受付開始からわずか5分で定員に達した。
現地来場者には専用のサーモタンブラーにラーメンを入れて提供され、近隣エリアで自由に味わえるスタイル。食後は再来店により洗浄サービスも受けられる。
街中にはラーメンの香ばしい匂いが漂い、湯気立つタンブラー片手にラーメンをすする姿があちこちで見られた。これに誘われた通行人も足を止め、会場に関心を寄せる様子がうかがえた。
「三養1963」は、かつて「牛脂騒動」で市場から姿を消した牛脂ラーメンの再来を意味する製品だ。三養食品がラーメンのポップアップを開催するのは2025年初。
同製品には、創業者の故チョン・ジュンユン名誉会長の“無念”が込められている。キム・ジョンス副会長は今月初の新製品発表会で「生前、創業者がずっと抱えていた想いをようやく晴らすことができ、胸が熱くなった」と目に涙を浮かべて語った。
「三養1963」は、動物性の牛脂と植物性のパーム油を黄金比でブレンドした「ゴールデンブレンドオイル」で麺を揚げることにより、香ばしさと旨味を最大限に引き出した。
スープは牛骨ベースに大根・ネギ・青唐辛子などを加え、深みとキレを両立。さらに、白菜や赤唐辛子などの後入れフレークで食感にもこだわった。
会場は三養ブランドのオレンジやベージュ、ゴールドを基調とし、自然木を用いた温もりある空間に演出。イベント要素は極力排し、“味の体験”に集中できる構成とした。
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