
韓国最大のファッションプラットフォーム、ムシンサ(MUSINSA)が国内の中小ブランドに加え、グローバルファッション大手のブランドまでも次々と自社プラットフォームに迎え入れている。ムシンサは今や、海外ブランドが韓国で事業を展開するうえで避けて通れない「玄関口」としての存在感を強めている。
業界関係者によれば、ムシンサは近年、グローバルSPAブランドなどの入店を加速させており、スペインの世界的衣料品企業インディテックス(INDITEX)が展開する「Massimo Dutti」が、2024年11月にムシンサへ入店。H&Mグループの女性向けブランド「&アザー・ストーリーズ(& Other Stories)」も2025年11月、同グループのコンテンポラリーブランド「アーケット(ARKET)」は2025年9月に姉妹プラットフォーム「29CM」へ初登場し、いずれも国内プラットフォームとしては初の展開となった。
このほか、プーマ、ナイキ、ルルレモンといった世界的スポーツブランドもムシンサで取り扱われており、国内外のファッションブランドが集結する一大拠点となっている。
ムシンサはもともと、中小規模の韓国ブランドや新進デザイナーの発掘・育成に力を注いできた。既存の実店舗を持たない小規模なファッションやビューティーブランドに、ムシンサを通じてオンライン上での販売機会を提供し、販路拡大を支援している。
その代表的な取り組みが、ソウル・聖水洞に構えたオフライン拠点「ソダム商会」や「ムシンサストア」であり、消費者とブランドの直接的な接点を生み出している。また、オンラインでの入店支援も目覚ましく、ムシンサ入店ブランド数は2016年の2000件から、2024年には8000件以上に増加した。
ムシンサは2015年から中小ファッションブランドの成長を支援する「共存共栄資金支援プロジェクト」を運営しており、2025年9月末時点での累計生産資金支援額は4095億ウォンを超えている。
このように、ムシンサは国内中小企業からグローバル大企業までを巻き込みながら、韓国ファッション市場における最大・最強のプラットフォームとしての地位を固めつつある。
ムシンサ関係者は「1600万人以上の会員を擁する韓国代表のファッションプラットフォームとして、キュレーションとブランディングに特化した当社の差別化された競争力が評価されている」とし、「今後もグローバルブランドだけでなく、韓国の中小デザイナーブランドとの連携を広げ、顧客により良いファッションショッピング体験を提供していく」と述べた。
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