
韓国の宅配労働者たちが、過労死のない持続可能な労働環境の整備を求めてソウル市内を行進した。
全国宅配労働組合と「宅配過労死対策委員会」などは11月23日、ソウル・光化門で「過労死のない宅配をつくる市民大行進」を開催し、警察の非公式集計で約2000人が参加した。
参加者らは「スピードより命を」「遅れてもかまわない!過労のない安全な配送」などと書かれた段ボールやプラカードを掲げ、労働環境の改善を訴えた。また、早朝配送中に交通事故で死亡した宅配労働者を追悼し、黙祷の時間を設けた。
記者会見で労働者らは「早朝配送をめぐる賛否という二項対立の枠組みを拒否する」と主張。「命を犠牲にするような社会的合意はあり得ず、人の死を前提とするサービスは持続可能ではない」と断じた。
そのうえで「早朝配送が不要な商品は日中配送に切り替え、仕分け作業員やフレッシュバッグ(冷蔵品専用バッグ)回収要員を別途雇用すれば、本当に必要な人にだけ早朝配送を提供できる」と提案。これにより、午前0時から5時までの「超深夜労働」も根絶可能だと訴えた。
対策委共同代表のパク・ソグン氏は「宅配会社が本気になれば、過労死のない早朝配送は実現できる」と述べ、企業側に社会的対話への参加を呼びかけた。
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