
ソウル市内の高級マンション住民の間で、同じ敷地内や近隣の居住者を対象とした“結婚情報サービス”が登場し、注目を集めている。これまでは江南区・瑞草区で見られた動きが、松坡区の代表的な大型マンション「ヘリオシティ」へも広がった。
11月17日付朝鮮日報によると、松坡区にある9510世帯規模の超大型マンション「ヘリオシティ」の商業施設に今年6月、「ヘリオシティ結婚情報会社」が開業した。団地名を冠した法人が登録・営業許可を受けて設立されたという。
マンション住民の中には、適齢期の子どもの“良縁”を望む声が多く、こうしたニーズに応えるかたちでサービスが始まった。現在、近隣の江東区「オリンピックパークフォレオン」などからも加入希望者が相次ぎ、登録会員数は200人を超えるとされる。
「ヘリオシティ」は江南区にも近く、地下鉄8号線の松坡駅が隣接するなど交通利便性も高いため、資産価値は非常に高い。実際、11月5日には専有面積109㎡(約33坪)の中型住宅が30億7500万ウォン(約3.4億円)で取引された。
こうした“同じマンション住民同士のマッチング”の流れは、瑞草区「ラミアン・ワンベイリー(Raemian One Bailey)」が先駆けだ。
ここでは入居者の未婚の子どもを対象に住民主導の結婚仲介組織が発足。現在は「ワンベイリー・ノビリティ」という法人として活動している。現在では、住民の紹介を通じて江南・瑞草区以外の居住者も参加可能となっている。
今年7月には、江南区の高級マンション「タワーパレス2棟」でも、同様に若年層の入居者同士を結びつける「婚活サークル」が発足した。
近年、韓国社会では“学歴婚”に続き“資産婚”とも呼ばれる「階層内結婚」の傾向が顕著になっている。特にソウル市内の高級住宅街では、同じ経済的背景を持つ者同士での結婚を望む親世代の意識が強く、こうした“マンション内マッチング”の流れが広がりつつある。
こうした動きは、一部では「階級社会の固定化を助長する」といった批判の声も上がっているが、今後も他の富裕層エリアへと拡大する可能性があるとみられる。
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