2025 年 11月 18日 (火)
ホーム経済ゲーム幕を閉じた韓国・国際ゲーム展示会…過去最大規模も政府の関心薄く

幕を閉じた韓国・国際ゲーム展示会…過去最大規模も政府の関心薄く

(c)news1

韓国最大の国際ゲーム展示会「G-STAR 2025」が11月16日、4日間の全日程を終えて閉幕した。参加企業数・展示規模ともに過去最大を記録する一方で、主管官庁である文化体育観光省トップの不在と政治家の不適切発言が後味の悪さを残した。

主催者であるG-STAR組織委員会によれば、今回の来場者数は約20万2000人に達し、出展社は44カ国・1273社に上った。ブース数は過去最多となる3269件。スローガン「Expand your Horizons(視野を広げよ)」のもと、展示・商談・カンファレンス・eスポーツ大会など多彩なプログラムが展開された。

国内からはNCソフト、ネットマーブル、クラフトン、ウェブゼン、ネクサス、ネオウィズなどの主要ゲーム会社が参加。海外勢ではセガアトラス、バンダイナムコ、ブリザードなども出展した。

注目されたのは、人気知的財産(IP)の再解釈とコンソール・PCを含むマルチプラットフォームでの海外進出だ。NCはゲリラゲームズの「Horizon」IPを活用した『Horizon Steel Frontiers』を、クラフトンは日本の『パルワールド』IPを基にした作品を披露した。

ネットマーブルも『俺だけレベルアップな件』『七つの大罪』などを活用し、『カルマ』『オリジン』などを出展。こうした戦略は、既存IPで初期リスクを抑えつつグローバル展開を加速させる狙いと見られる。

一方、政府の後ろ向きな姿勢が随所で垣間見られた。前夜祭的な「大韓民国ゲーム大賞」授賞式には、主管の文化体育観光省から大臣・次官ともに出席せず、祝辞は局長が代読するにとどまった。

ある業界関係者は「国会予算審議の都合は理解できるが、代読ではなく映像メッセージでも送っていれば誠意が見えたはず」と指摘した。

開幕式には韓国ゲーム産業協会のチョ・ヨンギ会長、パク・ヒョンジュン釜山市長、NCのパク・ビョンム代表らが出席したが、特別な祝辞や発言はなく、写真撮影後は会場を軽く見学したのみだった。

さらに展示会2日目には、与党・共に民主党のチョン・チョンレ代表が来場した際、かつて八百長で有罪判決を受けた元プロゲーマーの名を引き合いに出す場面があり、後に謝罪する一幕も。こうした不用意な発言もイベントの熱気に水を差した格好だ。

業界からは「せっかくゲーム業界の努力で国際的な存在感を高めている中、政治・行政の対応があまりにちぐはぐだ」との指摘も出ている。

(c)news1

RELATED ARTICLES

Most Popular