
韓国で、AI技術を使った動画がYouTubeやショート動画で急増している。家族の自然なやりとりに見える映像も、実際にはAIで合成されたものが多く気づかれにくい。コメント欄を見ても、AI映像だという指摘は少数にとどまっている。
こうしたAI動画が浸透する一方、恋愛詐欺や虚偽広告への悪用も拡大。最近では、俳優イ・ジョンジェになりすました詐欺グループが、AIで合成した写真や免許証を使い、50代の女性から約5600万円をだまし取る事件が起きた。
また、米テスラのイーロン・マスク氏を装ったAI動画で約700万円の被害が報告された事例もある。
さらに、AIで作られた偽の医師や薬剤師が健康食品を宣伝する広告も問題視されている。韓国国会の監査でも取り上げられ、議員らは規制強化を急ぐべきだと訴えている。
特に懸念されるのは高齢者層の被害。高麗(コリョ)大学のチェ・ビョンホ教授は「将来的にAIが生成したコンテンツをAI自身が判定する時代が来る。だが、今は常に疑い、検証する姿勢が不可欠だ」と述べている。
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