2025 年 11月 11日 (火)
ホーム社会韓国・包括賃金制の影で「残業代未払い」…週52時間超勤務者の47%「割増賃金もらえず」

韓国・包括賃金制の影で「残業代未払い」…週52時間超勤務者の47%「割増賃金もらえず」

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韓国で週52時間を超えて働く労働者のうち、実に約半数が「超過勤務分の割増賃金を受け取っていない」と訴えていることが、労働者支援団体の調査で分かった。背景には、固定残業代を前提とする「包括賃金制」の存在があるとされ、制度の全面廃止を求める世論が高まりを見せている。

労働人権団体「職場パワハラ119」は11月2日、調査会社グローバルリサーチと共同で実施した全国1000人の会社員を対象としたアンケート結果を発表した。

これによると、回答者の62.6%が「週52時間を超えて勤務している」と答えた。さらにそのうちの47.7%は「実際の超過労働に対する割増賃金を受け取っていない」としている。

割増賃金を受け取れない理由については「包括賃金制を導入しているため」が43.8%で最多。次いで「手当の上限設定がある」(19.6%)、「実費支給のみ」(18.7%)、「慣習的に未払い」(17.1%)という結果だった。

包括賃金制を導入しているとの回答は、30代(54.3%)や中間職層(54.2%)、従業員30人以上の事業所で高い傾向がみられた。

また、全体の78.1%が「包括賃金制を禁止すべきだ」と回答。特に20~30代の若年層では80%を超える賛同率を示しており、制度見直しに向けた社会的コンセンサスが広がっている。

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