2025 年 11月 11日 (火)
ホーム経済流通韓国・即席麺市場で「カップ」が「袋」を猛追…「利便性重視」と「1人世帯増加」で

韓国・即席麺市場で「カップ」が「袋」を猛追…「利便性重視」と「1人世帯増加」で

カップラーメンと袋入りラーメンの販売額推移。オレンジ色がカップラーメン、柿色が袋入りラーメン(c)news1

韓国の即席麺市場において、カップラーメンの人気が袋麺を猛追している。利便性を重視する消費トレンドと1人世帯の増加により、ラーメン業界はカップラーメンの製品展開を加速させている。

市場調査会社ユーロモニターによると、2025年の韓国内のカップラーメン市場規模(販売額ベース)は前年比1.5%増の1兆668億ウォンに達する見通しで、3年連続で「1兆ウォン市場」を維持することが確実となった。

一方、袋麺市場の規模は2025年に1兆9876億ウォンと予測され、前年(1兆9814億ウォン)比わずか0.3%の成長にとどまる見込み。袋麺も微増ではあるが、3年連続で2兆ウォンの壁を越えられない状況が続いている。

カップラーメンの急成長を支える背景には、1人世帯の急増がある。韓国統計庁の予測では、2025年の1人世帯の割合は36.1%に達する見込みであり、働く若者や学生を中心に「簡単に食事を済ませたい」というニーズが高まっている。

さらに、外食価格や配達料の上昇も、カップラーメンの需要を後押ししている。合理的な価格で簡単に調理できる点が、日常的な食事として選ばれる理由とされ、コンビニ、オフィス、学校など、さまざまな場所での消費が一般化している。

製品の技術革新も市場拡大に寄与している。従来は熱湯を注ぐ形式だったカップラーメンが、電子レンジで調理可能なタイプへと進化し、利便性が大幅に向上。短時間で袋麺並みの味を再現できるようになり、消費者満足度も高まっている。

こうした需要の変化を受け、主要ラーメンメーカーは自社の人気袋麺を続々とカップ麺にリニューアルし、製品ラインナップを拡充している。

(c)news1

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