2025 年 10月 31日 (金)
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「チャットGPTforカカオ」カカオトークでAI活用を拡大…韓国カカオ幹部「日常で自然にAIが使われる未来」目指す

ユ・ヨンハ氏(中央)とカン・ジフン氏(左)(c)news1

韓国IT大手カカオは10月28日、米オープンAIとの協業により開発した「ChatGPT for Kakao(チャットGPTフォーカカオ)」をリリースした。カカオトークアプリ上で直接AIチャット機能を利用できるサービスで、順次一般ユーザーにも適用される。加えて、AIが会話の文脈を理解し、必要な情報や提案を能動的に提供する「Kanana in KakaoTalk(カナナ・イン・カカオトーク)」を2026年初頭にスタートする計画も発表された。

カカオのAIエージェントプラットフォームを率いるユ・ヨンハ氏▽AIディスカバリーチームを担当するカン・ジフン氏の2人は記者団の質問に次のように答えた。

――ChatGPT for Kakaoは今後のGPTモデルのアップデートに連動するのか。

ユ氏 はい。ChatGPT for Kakaoは、OpenAIが公開する最新のGPTモデルの更新に応じて、随時バージョンアップされる。

――「カナナ・イン・カカオトーク」のギフト推薦機能は、広告製品を優先的に表示するのでは?

カン氏 いいえ。現在のところ、ギフト推薦機能はあくまでユーザー個人の好みに基づいた利便性向上のための機能であり、広告製品を優先的に紹介することはない。

――ChatGPT for Kakaoが連携するサービスはカカオ社内のみに限定? 外部との連携予定は。

ユ氏 今回のリリース準備期間が短かったため、まずはグループ内のカカオマップ、ギフト、メッセージ予約、Melonなどに限って開始する。しかし、2026年からは外部サービスとも順次連携を拡大する。「便利な日常利用に寄与する大手サービス」と「楽しく使いやすい機能を作るスタートアップ系パートナー」の二軸での協業を進めている。

――ユーザーとの会話内容はOpenAIやカカオ側の学習に使われるのか。

ユ氏 カカオトーク内の個人チャットとChatGPT for Kakaoのやり取りは完全に分離されている。よって、ユーザーのトーク内容がOpenAI側に渡ることはない。また、ChatGPTとの会話内容の学習利用はユーザー自身が設定で可否を選択でき、拒否した場合はAI学習には使用されない。カカオ独自のAIにも使われない。

――「カナナ・イン・カカオトーク」のデバイス要件やメモリ使用量は?

カン氏 オンデバイスAIとして動作する本機能は、RAM約600MB程度を使用する。現在はiPhone 15 Pro以降の機種でベータテスト中だが、Android端末は正式版リリース時に対象機種を公表する。

――ChatGPTを活用した他サービスとの差別化ポイントは?

ユ氏 最大の特徴は、カカオトークという日常に密着したアプリ内で手軽に使えること。業務ツールではなく、日常会話の中で自然に情報を検索・活用できる点が差別化ポイントだ。今後、ChatGPT for Kakao独自のユースケースが生まれると期待している。今後、カカオはAI関連サービスの本格展開を進めながら、外部パートナーとの連携やプライバシー保護の徹底により「日常で使えるAI」の普及を図っていく。

(c)news1

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