
北朝鮮が2025年第3四半期(7~9月)にかけて、核兵器や弾道ミサイルだけでなく、化学兵器および宇宙発射体の開発にも力を注いでいるとの分析が明らかになった。核中心だった北朝鮮の大量破壊兵器(WMD)戦略が、化学・生物兵器分野へと拡張している兆候がある。
米国の北朝鮮専門メディア「38ノース」は10月17日、最新の分析報告書で、北朝鮮が2025年7~9月の間に新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星20型」の開発を加速させ、西海衛星発射場では鉄道輸送が困難な大型貨物や発射体を搬入できる大規模な埠頭を新設したと指摘した。報告書は「北朝鮮が固体燃料推進による新型戦略ミサイルの登場を準備している可能性がある」とも分析した。
同報告書はまた「北朝鮮内部で化学兵器を戦略兵器として格上げしようとする動きがあるという未確認情報がある。北朝鮮が核兵器に加え、他の形態のWMD能力を追求している可能性を示す」と警告した。
こうした動きは、核・ミサイルに化学兵器が加わることで、北朝鮮の「WMDポートフォリオ」が拡張されつつあることを意味する。専門家は、北朝鮮が短期的には核・ICBM開発の並行強化を、長期的には化学兵器と宇宙技術を結合した「複合型脅威」へと発展させる可能性を指摘している。
38ノースは報告書で「北朝鮮が従来型兵器、化学兵器、核兵器をどのように連携・統合して運用するかは不明だが、化学兵器の存在は北朝鮮軍の作戦オプションを明らかに増やし、韓米同盟側の計画を一層複雑にする」と警鐘を鳴らした。
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