
韓国政府が進める野良猫の不妊去勢(TNR=Trap·Neuter·Return)事業に年間237億ウォン(約27億円)が投じられているにもかかわらず、効果が見えないとして「血税の無駄遣いだ」との批判が国会で噴出した。
国会農林畜産食品海洋水産委員会のチョ・ギョンテ議員(国民の力)は10月14日の農林畜産食品省国政監査で「TNR事業は実効性のない目標設定、歪んだ費用配分構造、そして杜撰な管理監督により、数百億ウォンの予算を浪費し、むしろ動物を苦しめている」と厳しく指摘した。
同議員によると、TNR事業の予算は過去5年間で57億ウォンから237億ウォンへと4倍以上に増加。しかし、1匹あたりの支援単価20万ウォンのうち、最も専門性を要する獣医師による手術費は12万ウォンにとどまり、単純な捕獲・輸送費が8万ウォンに達している。
チョ議員は「こうした不均衡な予算配分が優良な動物病院の参入を妨げ、質の低い手術や不十分な管理を繰り返す悪循環を生んでいる」と批判。「農林畜産食品省は誤った構造のまま巨額の国民税金を浪費し、野良猫をさらに苦痛に追い込んでいる」として、制度改善と予算見直しを強く求めた。
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