
清掃サービスを提供してきた韓国のプラットフォーム系スタートアップが、単なる家事代行を越え、日常生活全般を支える「総合ライフケアサービス」へと進化を遂げつつある。食事の手間を省く「おかずサブスクリプション」や、趣味・法律・学習などの専門家マッチングまで、事業領域を急拡大している。
ライフケアプラットフォーム「チョンヨン」を運営する「生活研究所」は、2025年9月29日から「おかず定期配送サービス」を新たに開始した。旬の食材を使った献立をもとに、毎週火曜と金曜の週2回、定期的におかずを配送する。
サービスは「実用型おかず」と「健康型おかず」の2種類に分かれており、いずれも2〜3人分の容量が1セットとなる。
実用型には主菜1品と副菜5品、健康型にはスープ2種・主菜1品・副菜3品が含まれており、1回あたりの価格は3万4800ウォン。離島・山間部を除く全国で利用可能だ。おかずは生活研究所が選定した提携業者によって調理・提供される。
これまで清掃サービスで家庭内の負担軽減に貢献してきた生活研究所は、食事準備という日常的な手間をこのサービスで解消しようとしている。
同社のヨン・ヒョンジュ代表は「顧客の日常に潜む不便さを解決することが最も重要な価値。今後も需要に応じて、より便利な生活サービスを拡充していく」と展望を示した。
一方、清掃・整理・引っ越し・設置といった家庭内の不便を専門家とつなげることで解決してきたホームサービスプラットフォーム「miso」も、法務・趣味・レッスンなどの分野に事業を拡大。日常全般を支援するプラットフォームへの転換を進めている。
misoは、これまでの清掃・引っ越し・インターネット契約・家電レンタルに加え、2025年9月29日からは▽法律・金融▽イベント・ビューティー▽家庭教師・就職支援▽趣味・レッスン▽外注依頼――などの分野にも対応するようになった。サービス項目は従来の200件から一気に1000件以上に拡大した。
利用者はmisoのアプリを通じて、住居地をベースに、希望の目的・時間帯・授業形態などを選択し、それに合った専門家のマッチングを受けることができる。価格や過去の利用レビューなども確認可能だ。misoはこうしたサービス拡張によって、日常生活の問題解決にとどまらず、個人の多様な消費ニーズに対応する総合型プラットフォームを目指すとしている。
misoのビクター・チン代表は「ユーザーはもはや複数のプラットフォームを探し回る必要がない。misoひとつで、ホームサービスから個人向け専門サービスまで、1000件以上を簡単に利用できる」とアピールした。
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