
「知らない」とは絶対に言わない。どんな質問にも流れるように答えを返してくれるが、よく見ると間違いや矛盾が少なくない。生成AIの便利さは認めつつも、答えを鵜呑みにするには不安が残る。
秋夕(チュソク)の最長10連休を前に、記者は生成AIに「京畿道高陽から慶尚北道栄州市まで車で行く最も速く便利な経路と、途中で立ち寄れる休憩所や食事メニュー」を尋ねてみた。対象はChatGPT (OpenAI)、Gemini (Google)、Copilot (Microsoft)、HyperCLOVA X (Naver Cloud)の4種類、いずれも無料版だ。
通常ナビアプリなら、首都圏第1循環高速道路から中部内陸高速または嶺東高速を経て中央高速道路に入り、原州・堤川・丹陽を抜けて栄州に至るルートを案内する。所要時間は渋滞がなければ約3時間半。
AIの回答も大枠は近かったが、細部に“幻覚(ハルシネーション)”が多く混じった。
Copilotは「中部内陸高速道路の堤川方向にある安城マッチュム休憩所」を推奨し、「安城韓牛定食」を食べろと勧めた。しかし実際その休憩所は平沢―堤川高速にあり、ルート上には存在しない。方向の違う休憩所を提示するなど、正確性に欠けた。
ChatGPTは「京畿道高陽から中部高速→中央高速→再び中部内陸高速」と矛盾した経路を示し、行く必要のない京釜高速の安城休憩所を推奨。Geminiは情報量が少なく、判断しづらい。HyperCLOVA Xは細かくインターチェンジを指定したが、「中部内陸高速に栄州ICがある」と誤答した。
AIだけを頼りに旅行計画を立てる人もいるが、今回の実験でも精度の限界が浮き彫りになった。特に無料版の汎用モデルは運転経路に特化して学習されておらず、誤答は避けられない。
結論として、生成AIは補助的な参考にはなるが、実際の移動ではナビゲーションアプリなど信頼できる情報源と併用すべきだと分かった。【MONEYTODAY ファン・ククサン記者】
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